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リスクのクスリ

運搬の「安全管理体制の強化」による監査方針・行政処分等の改正

Q.昨年秋頃から運送会社より、「運べない」「引取時間や納入時間が守れない」と言われることが増えたのですが、具体的に何があったのでしょうか?

A.

国土交通省が2013年10月1日よりバス・トラック・タクシーなど自動車運送事業者に対する監査方針・行政処分等が改正されました。

これは、2012年4月に発生した関越道高速ツアーバス事故を受けて、自動車運送事業の「安全管理体制の強化」が図られたものです。
そのため、バス・タクシー・トラック事業者に対して効率的・効果的な監査、実効性のある処分を行うとしています。

1. 監査方針の改正 平成25年10月1日施行

  • 法令違反の疑いのある事業者に対して優先的に監査を実施する。
    (ここでの法令違反は、36協定の有無、拘束時間、休息時間違反など労働時間に関することも含む)
  • 適正化機関、公安委員会また労働基準監督署などからの通報も参考とする。
  • 事業者リストは運輸局でデータベースを共有し、行政処分を受けた事業者の役員名なども管理し、別会社で新たに役員に就任した場合などは、別会社に処分歴がない場合も重点管理の対象となる。

2. 処分基準の改正 平成25年11月1日施行、平成26年1月1日適用

  改正前 改正後
平成26年1月1日以降
運行管理者の未選任 40日車 事業停止
30日間
整備管理者の未選任
全運転者に対する点呼未実施
監査拒否、虚偽の陳述 60日車
名義貸し、事業の貸し出し 60日車×車両数
乗務時間の基準に著しく違反 120日車
すべての車両の定期点検整備が未実施 20日車×車両数
事業停止後も引き続き法令違反の改善なし 許可取消

運送会社は、これまでコスト削減、引取時間や納入時間を守る事を優先し対応しておりましたが、この改正によりそれが困難になりました。
例えば罰則も30日間の事業停止と、非常に重く、法令の厳格な遵守が必要な状況となっています。

荷主の方々もコンプライアンスの確保、そして現在委託している輸送が突如委託できなくなるリスクを避けるためにも、委託先の輸送が適正に行われているかを確認することをお勧めします。

【参考資料】

国土交通省ホームページ
自動車運送事業の「安全管理体制の強化」及び「効率的・効果的な監査、実効性のある処分の実施」について
自動車運送事業の監査方針について
貨物自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について
「貨物自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について」の細部取扱いについて
貨物自動車運送事業者に対し行政処分等を行うべき違反行為及び日車数等について
【別表】(貨物)違反事項ごとの行政処分等の基準


この記事は
DOWAエコシステム ロジスティクス事業部
廣田 が担当しました

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