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汚染土壌処理施設選定のポイント

■許可施設の分類

土壌汚染対策法の改正(平成22年4月)に伴い、汚染土壌を適正に処理するという観点から、汚染土壌の処理を業として行うものは、都道府県知事等から許可を受けなければいけなくなりました。環境省の資料(10月現在)によると、エコシステム花岡やエコシステム秋田をはじめ、全国で42施設(38事業者)が誕生しています。

今回はこれらの、許可施設を分類します。

【都道府県別分類】

まず、地域では、都道府県別に分類をして見ますと以下の通りになります。

北海道1施設
北海道1
東北地域9施設
宮城県1、秋田県3、山形県5
関東地域8施設
千葉県1、神奈川県7
中部地域7施設
富山県3、愛知県4
近畿地域11施設
三重県1、京都府1、大阪府4、兵庫県5
中国地域1施設
広島県1
九州地域5施設
福岡県3、熊本県2

上記の通り、汚染土壌の発生が多い関東と、近畿に施設が集中している傾向ですが、東北地域でも山形県に5施設あり、東北地区も施設が多くなっています。

【施設の種類別分類】

次に、施設の種類の分類では、以下の通りとなります。

  浄化処理施設 埋立処理施設 分別等施設 セメント製造施設
北海道   1    
東北地域 4 6 2  
関東地域 6 0 4 1
中部地域 6 2 4  
近畿地域 7 2 8  
中国地域 1 0 0  
九州地域 3 2 4 1

このように、浄化処理施設は各地域に立地しているのに対し、埋立処理施設は東北に多い傾向があります。

【解説】

<埋立処理施設>

埋立処理施設の多くが、産業廃棄物の管理型処分場であり、産業廃棄物の埋立処分の許可に加えて、汚染土壌処理の許可を取得しているためと考えられます。この場合、一般的には、埋め立てられる汚染土壌の濃度は、第二溶出量基準(埋立基準)以下という濃度制限があり、また、汚染土壌は廃棄物埋立て後の覆土材として利用するため、受け入れ量の制限があります。

<浄化処理施設>

次に浄化処理施設についてです。浄化施設と一口に言っても、浄化方法は、抽出(洗浄、生石灰法)、分解(鉄粉触媒、バイオ)、不溶化、熱分解、溶融方法等、様々な手法があり、許可を受ける際には処理能力とともに浄化方法も明記されます。浄化処理施設の約半分は洗浄による浄化施設です。DOWAグループの、エコシステム花岡とエコシステム秋田は、あらゆる汚染土壌(VOC、重金属、農薬)の処理に対応できるよう、洗浄(抽出)、化学分解、不溶化、熱分解と複数の処理方法で許可を取得しています。

<セメント会社系の施設>

土壌汚染対策法改正前まで、多くの汚染土壌を受け入れしていたセメント会社は、改正後も積極的に業の許可取得をしていくものと考えられていましたが、10月現在では、2施設です。これは、施設の環境対策やセメント製品の生産量低減により汚染土壌を受け入れにくくなったものと考えられます。

■適正処理とは・・・

「汚染土壌を搬出する者」は、土壌汚染対策法第16条で、「汚染土壌の区域外搬出届書」を作成し、知事に届け出ることとされています。この届出には、「汚染土壌」の「汚染状態」、「体積」、「運搬の方法」、「運搬する者」、「処理する者」、「処理する施設」、「搬出の着手予定日」他の情報を記載し、このうち「運搬の方法」が「運搬基準」に違反している場合、および「処理する者」が「許可処理業者」でない場合は、都道府県知事は是正措置を命じることができる様になっており、命令に違反すると罰則が科せられます。つまり、廃棄物の排出と同様、汚染土壌の搬出の際には、適正な処理業者と適正な運搬業者の選定が非常に重要となります。しかし、先に述べたように全国に数多くの土壌処理業者が誕生し、処理の方法も様々で、搬出者にとっては業者選定も難しさが増したものと思います。

そこで、「業者の選定ポイント」を考えてみたいと思います。

チェックの際は、許可項目と搬出しようとする汚染土壌とに不整合がないか、がポイントになります。

汚染土壌処理施設の種類 処理対象土壌の性状と比較
受け入れ基準
処理能力 搬入した場合、処理能力超過にならないか
最近どのくらいの処理を行っているか

■汚染土壌の処理フロー

汚染土壌の処理方法や処理後の汚染土壌の行き先の確認は、最重要項目といえます。下図は、改正土壌汚染対策法で示された処理フローです。

このように、浄化等処理施設で処理された汚染土壌は、「浄化土」または「管理土」として施設外へ搬出されます。浄化等処理施設から排出される「管理土」は、許可施設以外の埋立処分場・セメント工場へ搬出されることはありません。
汚染土壌処理施設からの濃縮土の取り扱いもご覧ください。
汚染土壌の処理後の行方を確認するために、浄化等処理施設に入った土量と処理後の土量等、土壌のマテリアルバランスの確認は必要に応じて行うべきと考えます。

■最後に

私どもDOWAエコシステムグループは、上のフローの
①:浄化等処理施設
③:埋立て処理施設
④:分別等処理施設の施設を保有し
さらに「運搬」についてもグループ内の物流会社(同和通運)が担当し、法に関する教育から実際の運搬・処理を適正に遂行するところまで、一貫した土壌浄化サービスを提供しております。
ご依頼者の期待にお応えする浄化を実施することを、お約束します。


この記事は
DOWAエコシステム ジオテック事業部
小堤 が担当しました

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