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スズ含有廃棄物のリサイクル事業

廃棄物リサイクルの取り組み<1> ~スズ含有廃棄物のリサイクル事業~

資源枯渇、金属価格の高騰、リサイクル意識の高まりにより金属のリサイクル需要が高まっているのは皆様ご存知のとおりかと思います。
しかしながら、世の中には採算性の悪さ、技術的な問題、回収方法の未確立といった問題により回収されていない資源も多く存在し、廃棄物として処理されていることも多々あります。こうした廃棄物を資源としてリサイクルするため、DOWAでも試行錯誤の研究開発を行っています。

今回は一例としてエコシステム秋田(株)で行っているスズ含有廃棄物のリサイクル事業を紹介します。

1. 身近な金属 スズ(Sn)

スズは、加工のしやすさから古来から単体、もしくは合金として活躍してきました。
近年では、ITO(インジウム錫酸化物)として液晶ディスプレイや有機ELの原材料として、また鉛の代替品としてはんだやガラス製品にも使用されています。

2. 国内の生産量、使用量、リサイクル量

現在国内では、スズ鉱石からの製錬を行っていません。多くの金属スズは国外からの輸入品です。
国内で消費される約30,000tのスズのうち、はんだやブリキに用いられたスズは回収され、国内の製錬工程で金属スズにリサイクルされています。その他の製品については合金に用いられたものは銅製錬原料などにリサイクルされていますが、製造工程で発生する廃棄物などは含有量が微量であったり、製錬に不適といった理由によりリサイクルされていないと推定されます。

スズの国内マテリアルフロー図

3. 酸化スズ(SnO2)リサイクル

エコシステム秋田では、2008年よりスズ化合物である酸化スズ(SnO2:酸化第二スズ)を含有する廃棄物を原料とし、不純物を取り除いてリサイクル製品を製造しています。
酸化スズは、ガラス製造工程や、工業用顔料などに用いられます。

【リサイクル工程】

【リサイクルの特徴】

通常の酸化スズ製品を製造するには、一般的にはスズ鉱石を精錬した電気スズを原料として焼成し、乾燥粉末に加工する必要がり、そのためには燃料や電気を多く必要とします。
一方で本リサイクル方法では、原料に含まれる酸化スズをそのままの形として活用し、より低エネルギーで製品を製造することが出来ます。

4. 今後の取り組み

2008年以降の操業開始以来、毎年少量ずつ取扱量を増やし、品質の改善も進んでおります。今後はより幅広い性質の原料を再生できるように研究開発に取り組む予定です。また他の金属等資源の活用についても、同様に取り組んでいきます。


この記事は
エコシステム秋田
亀倉 が担当しました

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