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法文読解 基礎力養成講座 その3
~及び・並びに 使用方法と例文解説~

前回までは「又は・若しくは」の使用方法と例文解説を見てきました。今回は契約書などでよく見る「及び・並びに」の使用方法と、廃棄物処理法の法文の具体例を見ていきたいと思います。

1. 「及び」

「及び」というのは英語でいえば「and」、「両方」という意味で(併合的接続)、「A及びB」というのは、AもBも2つともという意味です。日常的には「~と」と使っているものです。

前後の語が同じ種類のもの、同じレベルのものであるときは、「及び」でつなぎます。
語句を三つ以上ならべるときは、はじめの語句を「、」でつなぎ、最後の語句を「及び」で結びます。「A、B及びC」ということになり、AとBとCの3つ、という意味になります。

【日常例】

こちらの商品は、オンラインストア及び一部の大型店舗のみの販売となっております。

(解説)

ある商品は、オンラインストアと一部の大型店舗で販売されているということです。

【条文例】

(定義)
第二条 (1~3 略)
4 この法律において「産業廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。
一 事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物
二 輸入された廃棄物(前号に掲げる廃棄物、船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物(政令で定めるものに限る。第十五条の四の五第一項において「航行廃棄物」という。)並びに本邦に入国する者が携帯する廃棄物(政令で定めるものに限る。同項において「携帯廃棄物」という。)を除く。)

(解説)

廃掃法でいう廃棄物のうち、「輸入された廃棄物」の定義のなかで除外されるものの一つに、「船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物」というものがありますが、乗り物という意味では同じカテゴリーである「船舶」「航空機」を接続する、という意味です。
なお、この二つの言葉は、航行(航路を行くこと)という言葉にかかっています。

さらに、次に説明する「並びに」があります。これは「輸入された廃棄物」から除外されるものとして、「第1号に掲げる廃棄物」と「船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物」と、さらに「本邦に入国する者が携帯する廃棄物」の3つがありますが、すでに同じ文章なかで「及び」を使用しているため、大きな接続に使用する「並びに」を使って、3つの言葉を接続しています。詳しくは次の「並びに」の説明をご覧ください。

2. 「並びに」

「又は」の場合と同様に、この併合的接続が2段階に分かれることがあります。この場合には、「及び」に加えて、「並びに」という接続詞を使います。ただし、選択的接続の「又は」「若しくは」の場合と異なり、「及び」というのは小さい接続に使い、「並びに」は大きな接続に使われます。「(A及びB)並びにC」という具合です。

この場合は、大きい接続を示す「並びに」に注目して文章を読み進めることがポイントです。

【日常例】

このスタジアムでは、サッカー及びラグビー並びに陸上競技が行われる。

(解説)

球技種目であるサッカーとラグビーを「及び」でグループ化し、陸上競技という球技とは異なる種目を「並びに」でつなげています。

【条文例】

(目的)
第一条 この法律は、廃棄物の排出を抑制し及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし並びに生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。

(解説)

廃掃法の目的は、廃棄物のA「排出抑制」とB「適正処理」というグループと、C「生活環境の保全」とD「公衆衛生の向上」というグループの2つがある、という意味になります。
つまり、記号であらわすと、「(A及びB)並びに(C及びD)」となります。
前者は廃棄物について、後者は生活環境について、と前者と後者でグループのカテゴリーが違うのがわかります。

3. まとめ

その1からその3まで、「又は」「若しくは」「及び」「並びに」という四つの接続詞について説明をしてきました。接続詞は、文章を分かりやすくするために用いられるアイテムです。法律の条文を読む際には、これらの接続詞を手掛かりに、どの言葉・どの言葉のグループがつながっているのかを意識して見ていきましょう!

【参考文献等】

  • 「企業活動の法律知識新訂第88版」 経営法友会大阪部会編著
  • 「はじめての民法第3版」 尾崎哲夫著 自由国民社
  • 宅建通信学院

この記事は
エコシステムジャパン
椎塚 が担当しました

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