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シンガポールの生活と廃棄物事情 −その1

シンガポールはほぼ赤道直下に位置し、広さは淡路島ほどの小さな島国です。端から端まで行っても60kmほどしかありませんから、どこに行くにも車で1時間もかからず移動することができます。しかしこの小さな都市国家は成長著しい東南アジアの中でも優等生の誉れ高く、企業活動をサポートする法制度と優秀な人材とを背景に、一人当たりGDPはすでに日本を超えアジアNo.1となっています。主要産業は、エレクトロニクス関連を中心とする製造業、化学品などの素材産業、商業、そして金融です。
人口は約500万人で、華僑系が7割を占めますが、マレー系、そして南インドのタミル系がそれに続く多民族国家です。公用語を英語と定めており、どの人も流暢な英語を話すことができます。

セントーサ島の大きなマーライオン。夜になると目が光る。
シンガポールは高層住宅が多い(効率的な土地活用のため)

■シンガポールを一言で表現すると

シンガポールはよく“Singapore, the city in a garden”と表現されます。空港から街までの30分間の移動でさえ、日本からの訪問者に「シンガポールは緑が多いですね」といわれた経験を持つ人も多いと思います。この緑はただ我々の目を癒してくれるだけではなく、島全体の体感温度をかなり下げています。実際近隣の国に行くと「シンガポールのほうが涼しい」と感じた経験がある人も多いでしょう。

また“Singapore is a“fine”Country”と言われることもあります。これは美しいと言う意味のfineと、罰金のfineとを掛けた表現で、規則と罰金が多いシンガポールの状況をうまく表現しています。例えばガムは基本持ち込み禁止ですし、タバコは1本から課税です(ちなみにシンガポールではタバコは1箱800円くらいします)。シンガポールの怖いところは取締りが実際行われることで、こっそり持ち込んだタバコを外で吸っていたときに、私服検査官に職務質問を受け罰金を命じられたというケースもあるようです。

環境・衛生にかかわる規則もご紹介しましょう。路上へのゴミのポイ捨て禁止(罰金:7万円~)、痰吐き禁止(罰金:7万円以内)、自宅・工場での木の伐採制限(罰金:70万円以内)などがあります。
面白いところで蚊を発生させた場合罰金(70万円~)というのがあります。例えば植木鉢などの水溜りをそのままにしておくとデング熱を媒介する蚊が発生します。住宅横の側溝も水があるままにしておくと蚊が発生します。罰金から逃れるためには日ごろからの管理が必要、というわけです。

シンガポールという国は高温多湿の環境にありながら、美しい環境を築き、同時に高い衛生水準を実現している数少ない国です。こんな風に細かく規則を設けそして着実に運用し管理をしていかないと、まあここまで快適な環境は築けないよなぁ、と規則の多さに辟易しながらも、納得できるものを感じています。

ここまでお読みいただきありがとうございます。
次回は、「シンガポールでの廃棄物の状況について」をお伝えします。


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