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なるほど話

~解説~2019年G20とG20環境大臣会合
その1 環境大臣会合

2019年6月28日~29日に、大阪にて安倍総理の議長の下で、G20大阪サミットが開催されました。G20大阪サミット特設ページが充実しているので、ご確認ください。

G20サミットとは(外務省ホームページ)
G20大阪サミット(結果概要)(外務省ホームページ)

G20大阪サミットのダイジェスト動画も公開されています。
G20大阪サミットダイジェスト動画(YouTube)(外務省ホームページ)

G20はどんな会場で開催されたのか、どんな雰囲気だったのか、などが分かって、面白いです。

G20に先立ち、環境大臣とエネルギー大臣が一堂に会して会合を行ったのは、今回が史上初のことであり、「環境と成長の好循環」というコンセプトを入れ込んだ形で各国と合意できたという成果があったと報道されています。
G20ではどういう事が話し合われて、何が合意されたのかについて、環境に関しての概略をお伝えします。

1. 環境大臣・エネルギー大臣会合

G20大阪サミットに先立ち、2019年6月15日~16日に長野県軽井沢町にて「G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」が開催されました。

■何が話し合われたのか

  1. イノベーションの加速化による環境と成長の好循環(環境大臣とエネルギー大臣との合同セッション)
    複数の画期的なイノベーションにより牽引される、環境と成長の好循環を加速するために、特に民間部門のステークホルダーが関与する、国際的、地域的、国家及び準国家的な取組を強化する「持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関するG20軽井沢イノベーションアクションプラン」が採択されました。このアクションプランでは、イノベーション、投資、ビジネス環境の整備について、各国がそれぞれの実情に合わせて民間部門を支援していくことが示されています。
  2. 資源効率性・海洋プラスチックごみ(環境セッション)
    資源効率性:「G20資源効率性対話」における取組を評価し、2019年に日本が議長を務める「G20資源効率性対話」にて、ロードマップを作成することが合意されました。
    海洋プラスチックごみ:新興国・途上国も参加し、各国が自主的な対策を実施し、その取組を継続的に報告・共有する実効性のある新しい枠組みである「G20海洋プラスチックごみ対策実施枠組」が合意されました。

    G20海洋プラスチックごみ対策実施枠組

    1. 適正な廃棄物管理、海洋プラスチックごみの回収、革新的な解決方策の展開、各国の能力強化のための国際協力等による、包括的なライフサイクルアプローチの推進
    2. G20資源効率性対話等の機会を活用し、G20海洋ごみ行動計画に沿った関連政策、計画、対策の情報の継続的な共有及び更新の実施
    3. 海洋ごみ、特に海洋プラスチックとマイクロプラスチックの現状と影響の測定とモニタリング等のための科学的基盤の強化等

    ポイント

    • G20各国が自主的な対策を講じて、それを各国で共有して学びあう仕組みに合意した
    • 国際的な数値目標や各国の義務などの規定はありませんが、プラスチックごみ対策が待ったなしの課題であり、スピード感をもって具体的な対策をとる必要があることを確認・共有できた

    「G20資源効率性対話」
    2017年に開催されたG20ハンブルクサミットの首脳宣言で設立が合意されたもので、G20国の資源効率性の向上を目指し、各間でのグッド・プラクティス(優良事例)の共有がなされます。

    ポイント
    それぞれの国の情報や政策をお互いに共有したり、各国の統計の数字をそろえるための作業など、海洋プラスチックごみ対策としてやらなければいけないことが、たくさんある中で、各国の関係者が集まって話し合い、実施枠組を運営していくための場として活用されます。

  3. 生態系を基盤とするアプローチを含む適応と強靱なインフラ(環境セッション)
    気候持続可能性作業部会(CSWG)での議論に基づき、G20メンバー国が他国と推進、共有することを望んでいる活動や優良事例等を整理した「G20適応と強靱なインフラに関するアクション・アジェンダ」が採択されました。

    G20適応と強靭なインフラに関するアクション・アジェンダ(仮訳)
    G20各国の、気候変動による影響への適応に関する政策方針や強靭なインフラ に関する取組が取りまとめられた行動計画集

    経緯とポイント
    G20参加国は、2017年のG20ハンブルグサミット以降、気候持続可能性作業部会(CSWG)にて議論がなされ、2018年に「G20適応作業計画(2018-2019)」と「気候とエネルギーに関するG20各国の経験」がまとめられた。
    「G20適応と強靭なインフラに関するアクション・アジェンダ」はG20適応作業計画(2018-2019)の成果の一つとしてG20環境大臣によって取りまとめられたものであり、G20各国が強調し、他国と共有することを望む活動、イニシアティブ及びベスト・プラクティスが集約されています。

■共同声明

話し合われた内容は、コミュニケ(共同声明)と3つの付属文章としてまとめられています。
G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合 コミュニケ(仮訳)

ポイント
気候変動分野でも米国を孤立させることなく、一致して「環境と成長の好循環」という1つのコンセプトに20ヶ国が全体で合意した。

■付属文章

付属文章は、以下の3つです。

次回は、G20首脳宣言に盛り込まれた、「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」などについて解説します。

■参考リンク

環境省ホームページ
エコジン 2019年8・9月号
地球環境部会(第143回) 議事録(令和元年7月17日)
地球環境部会(第143回)配布資料「G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合等の成果について」
原田大臣記者会見録(令和元年6月17日)

上田 この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
上田 が担当しました

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