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工場統廃合の際の土壌汚染調査・対策のポイント

Q.工場を廃止するのですが、その後の用途が決まっていないため、土壌調査は必要ないのでしょうか?また、用途が決まった段階では、何をしたら良いのでしょうか?

A.

特定施設が廃止の対象に含まれるなら土壌調査の義務が発生しますが、土壌調査に関して猶予を受けられる場合もあります。ただし、土壌汚染対策法だけでなく、地方条例により土壌調査義務が発生する場合もあるので、注意が必要です。

土壌汚染対策法では、特定有害物質を使用していた水質汚濁防止法の特定施設の廃止時(第三条)や3,000m2以上の土地の形質の変更時において知事が土壌汚染のおそれを認める時(第四条)に調査義務が発生します。

ただし、第三条に基づく調査義務については、引き続き工場内の敷地として利用する等、予定されている利用の方法からみて、土壌の特定有害物質による汚染により人の健康にかかる被害が生ずるおそれがない旨の都道府県知事の確認を受けたときは、猶予を受けることができます。

猶予を受けた後、新たに用途を変えたり、土地の形質の変更を行ったりする場合には、法に基づく調査義務が生じます。その土壌調査の結果、基準不適合が確認され、かつ近隣に飲用井戸がある等の理由から人の健康被害のおそれがあると判断された場合には、要措置区域に指定されます。要措置区域は開発行為が原則禁止となるため、その後の土地利用計画に支障をきたすケースも考えられます。

このため、御社の工場の廃止や跡地利用等を計画される場合には、予め、法に基づく調査義務が生じるかどうか、確認する事をお薦めします。

チェックポイント

  • 有害物質特定施設がある
    ▶ 三条の調査義務が発生します。
  • 3,000m2以上の形質変更をする
    ▶ 四条の届出が必要になり、調査命令が出る可能性があります。
  • 有害物質を使用している
    ▶ 条例に関わる調査義務が発生する可能性があります。

また、近隣に飲用井戸があるかないかは、人の健康にかかる被害が生ずるおそれがあるかどうかの判断材料にもなりますので、工場の近隣は飲用井戸がある地域かどうか、といった情報を確認しておくことも大切です。

なお、土壌汚染対策法のほかにも、自治体が工場廃止時や土地の形質の変更時に調査義務を課す条例を定めている場合もありますので、法と同様に確認が必要です。

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この記事は
DOWAエコシステム ジオテック事業部
加藤 が担当しました

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