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リサイクルをもっと身近に イギリス マンチェスター ごみ事情

家庭ごみの分別方法

イギリス北西部のマンチェスターは人口約55万人、人口の多い都市圏のひとつです。今回は家庭ごみの分別方法について、マンチェスターエリアの戸建てのケースをご紹介します。

こちらでは各家庭に4つに色分けされた縦長のごみボックスが置かれ、生ごみ、リサイクル混合ごみ、紙ごみ、その他の一般ごみ、と分別します。週1回、毎週同じ曜日に家の前に出しておくだけで、午前中に収集車が一軒一軒家ごとに周って収集してくれます。週ごとに収集するごみボックスが異なり、収集車がボックスごと持ち上げてごみを回収します。各ボックスに入れるべきごみの種類についてはパンフレットに記載があり、下記の通りです。

写真左:パンフレットに記載されたごみの分別 / 右:集荷スケジュール

生ごみ(茶色のボックス)― 2週間に1度

無料で配布される生ごみ専用の袋を利用します。袋がなくなると、ボックスに黄色いリボンを結んでおけば無料で置いておいてくれます。この黄色いリボンはロールされた袋と一緒に巻きつけてあり、袋がなくなりそうなところで出てきます。伐採した木などの、袋に入らないものはボックスに直接入れます。

生ごみとして捨てられるごみは、

  • 調理された、または未調理の食べ物
  • ティーバッグやコーヒーかす
  • 肉や魚とその骨
  • 果物や野菜とその皮
  • 卵の殻
  • 伐採した木や草花などの庭からでたごみ

写真左:無料で配布される生ごみ用の袋とリボン / 右:黄色いリボンをつけておくと追加でもらえる

リサイクル混合ごみ(青のボックス)― 3週間に1度

ビン・カン・ペットボトルなどをミックスして入れることができます。プラスチックのごみ袋は使わず、ボックスに直接入れます。ふたは外すようにとパンフレットには記載がありますが、最近は「ふた付きでリサイクル可能」と表示されている商品も増えています。パッケージに記載された表示に従って分別します。

リサイクル混合ごみとして捨てられるごみは、

  • 牛乳のボトル
  • エアゾール(スプレー缶)
  • ガラスのビンや入れ物
  • アルミホイル
  • プラスチックボトル

紙ごみ(緑のボックス)― 3週間に1度

プラスチックのごみ袋は使わずボックスへ直接入れます。食べ物などの汚れがついていないようにし、きれいなものだけを入れます。

紙ごみとして捨てられるごみは、

  • 食べ物や飲み物、卵、お菓子などが入っていた入れ物
  • 郵便物
  • 雑誌や新聞紙
  • グリーティングカード

一般ごみ(グレーのボックス)― 3週間に1度

リサイクルできないごみを、スーパーなどで購入したごみ袋に入れてボックスへ入れます。ごみ袋について特に細かい指定はありません。ごみ袋に入れたごみはできるだけつぶして小さくし、必ずボックスの中に納める必要があります。ボックスの横に置いた袋は回収しません。

一般ごみとして捨てられるごみは、

  • 食べ物かすや油のついたプラスチックの入れ物
  • ポテトチップスなどが入っていたプラスチックの袋
  • ペットのフン
  • おむつやサニタリー製品、ウェットティッシュ

写真:4つの色分けされた大容量のごみボックス

ごみの収集にかかるコストは住民税からまかなわれています。ごみ収集時に確認するという制度はありません。

また、ごみボックスは市の所有で、初めは無料で配布されたようですが、壊れたり無くしたりして追加すると有料です。リサイクル用の青、茶色、緑のボックスの場合は1個あたり£15.75、グレーのボックスの場合、£39.90の料金がかかります。中古物件を購入する人が多く、引っ越した先にごみボックスがすでに置かれていることがほとんどです。
(£1=161.85円、2022/8/12現在)

ごみボックスのサイズは縦約65㎝×横約60㎝×高さ約100㎝です。二人暮らしでは回収時にはボックスの半分が埋まるくらいで、周りのファミリー世帯を見渡しても各色1つずつのボックスしかみかけません。

ちなみにマンチェスターの平均気温は夏でも最高20℃で、30℃をこえる日もありますが、暑さが一週間以上続くことはほぼありません。そして暑い日でも湿度が40%前後と低く、日陰では涼しいです。

回収頻度は低いですが、各家庭に置かれたごみボックスは十分な容量があります。ごみボックスは外に置いてあり、ふたが閉まるので、開けるときは少しだけ匂いますがそんなに気になりません。いつでもそのボックスにごみを捨てることができて、回収日は週1回の同じ曜日にボックスを家の前に出しておくだけなので、私としてはごみ出しはとても楽だと感じています。


この記事は イギリスでの暮らし、旅、自然と人との
関わり合いなどの記事を執筆する、マンチェスター
在住ライター ukihaddy が担当しました

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