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進化するスイスのごみリサイクル その1
〜一般家庭のごみとリサイクル事情〜

■スイス ジュネーブのごみ事情

スイスは約人口850万人、九州と同じぐらいの小さな国です。しかしながら公用語が4つあり、住む場所によってドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の言語圏に分かれています。また、州によって条例が違うので、ゴミ出しルールも異なります。

スイスのごみ排出量は、一人当たり年間約700kg。2017年のOECD(経済開発協力機構)加盟国の中では、デンマーク、米国、ニュージーランド、ノルウェーについで5番目にごみ排出量の多い国となりました。
しかし、スイスはごみの半分以上をリサイクル回収しています。

出典:OECDデータより Waste - Municipal waste - OECD Data

■一般家庭の生活ごみの分別・処分の方法

スイスは家庭でごみを分別して、ごみの種類によって集積場所が異なります。

他の州は自治体が指定した有料のごみ袋やシールを使いますが、ジュネーブ州だけはごみ袋に指定がありません。人口の25%は外国人というスイス人口構成の中で、ジュネーブ州の外国人率は40%以上と、他の州と比べて最も比率が高くなっています。

このことはジュネーブが「国際都市」と呼ばれる所以です。言葉が通じない方や価値観が違う方がいらっしゃるので、ゴミ袋を有料指定しないのは、ごみを不法に投棄されない対策だと言われています。

不法投棄については罰金があり、200〜400,000スイスフランです。
(現在のレートで2万3000~4600万円)
尚、同じ人が違反行為を繰り返すと、罰金額は2倍ずつ加算されていきます。

「可燃物」「紙」「クリスマスツリー」

ごみ袋に入れて、住んでいる近くの指定場所のコンテナに捨てます。
2019年までは、ジュネーブ市から家庭に配布されていたカレンダーに、ごみ収集日やお役立ち情報が掲載されていましたが、2020年よりごみ収集に関するアプリをスマホにダウンロードする方式になりました。クリスマスツリーは、一般家庭でも本物のもみの木が使われるため、使用後は期間を決めて可燃ごみの場所で回収されます。

写真:クリスマスが終わったあとのもみの木

出典:ジュネーブ市広報 Que faire de votre arbre de Noël une fois les fêtes passées?

資源ごみ「PET」「ガラス(有色・無色)」「オーガニック」「電池」「アルミニウム缶」

指定された場所に持って行きます。
使用済みのペットボトルやプラスチック容器、乾電池や蛍光灯はスーパーに持ち込むことが可能です。

「洋服」「バッグ」「靴」

まだ使える物は、袋に入れて慈善団体が設置した箱に入れます。資源ごみ箱の近くにあります。スイスは赤十字発祥の国で、移民や難民の方を多く受け入れているので、常に需要があります。

写真:慈善団体用の不要なテキスタイルを入れる箱

出典:ジュネーブ市広報 Recycler les textiles

「大型家具」「電気製品」「粗大ごみ」「危険物」

指定された場所まで運びます。引き取りは無料です。車がない等指定された場所まで持って行けない方は、電話やネットで予約して路上に出せば、無料で自治体が回収に来てくれます。まだ使える製品は、慈善団体に連絡をすれば無料で引き取ってくれます。

写真:ジュネーブ市の粗大ごみ等の無料回収

出典:ジュネーブ市広報 Débarras d’objets encombrants

「薬」

不要になったり、使用期限が過ぎたりしている薬は、薬局が薬を回収することが義務付けられているので、薬局に持ち込みます。

「不要な本」など

歩道に設置されている箱に入れておくと、必要な方が持っていかれます。最近は、お皿やおもちゃのような生活用品が入っていることもあります。

写真:ジュネーブ州ヴェリエ市の交換箱

出典:ヴェリエ市広報 Boîtes d'échange entre voisins

次回は「スイスのごみ処理施設事情」についてご説明いたします。

【参考資料】

廃棄物処理法
SIL Genève PUBLIC


この記事は
エコジャーナルサポーター
Mika が担当しました

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