「エコプロ2016~環境とエネルギーの未来展」展示内容のご紹介(4)〜資源循環〜
2016年12月8日~10日に開催されました、「エコプロ2016~環境とエネルギーの未来展」での展示から「資源循環(金属リサイクル)」パネルを説明いたします。
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ただし、商業目的の使用はご遠慮ください。
※全ての展示パネル内容は過去記事よりご覧ください。
カタログに載らない話 2017年 1月号
1)暮らしと金属
私たちの生活は便利な自動車や電化製品に支えられています。
これらの暮らしを豊かにする製品にはたくさんの金属が使用されています。
例えば、携帯電話には金、銀、銅、インジウム、リチウム、パラジウムなどの希少な金属が使用されています。
金属は、主に鉱山から掘り出される鉱石から取り出されています。
しかし、鉱石は無限にあるわけではありません。
たとえば金鉱石の場合、今のペースで掘り続けると、あと19年で掘りつくしてしまうといわれています。
2)何故? リサイクル
それでは19年後には金が取れなくなってしまい、自動車や電化製品を作れなくなってしまうのでしょうか?
実は、使われなくなった製品をリサイクルすることで、金を取り出すことができるのです。
今後も世界中の人々の暮らしが豊かになるにつれて、ますます金属需要が高まることが予測されています。一方で地中に存在する鉱物資源は無限ではないため、必要な金属資源が不足しないよう、リサイクルの必要性が高まっています。
金属リサイクルにはいくつかのメリットがあります。
★1つ目は効率のよさです。
金鉱石1トンあたりから取ることができる金は約5gですが、携帯電話を同じ重量(1トン)集めると金を約280g取ることができます。
(携帯電話の製造時期や機種によって取れる金の量は変動します)
★2つ目は環境負荷が低いということです
鉱石から金属を取り出すためには、探鉱・採掘・運搬・製錬と大きなエネルギーが必要となります。一方で金属リサイクルは探鉱や採掘の必要ないので、エネルギー消費量やCO2排出量が少なくて済みます。また、不要物をリサイクルするため、最終処分場に廃棄されるごみの減量にもつながります。
DOWAグループでは、長年培ってきた製錬技術を活かして、22種類の元素を回収することが可能です。回収された金属資源は、製錬・精製されアクセサリーや電子基板、フィルムや電線などの製品として生まれ変わり、社会へと循環します。
【参考資料】
独立行政法人 物質・材料研究機構ホームページ
都市鉱山
「都市鉱山の蓄積量推定」に関するQ&A
この記事は
DOWAエコシステム リサイクル事業部
森 が担当しました