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DOWAエコジャーナル

2025.09.01 国際動向

エコでポイ活、マイプラ未配合…韓国の先進的なエコの取り組み2選

海外ごみ事情

韓国では時々、日本にはない目新しい取り組みを見かけることがあります。
今日は生活の中で見つけた韓国のエコな取り組みを、2つご紹介したいと思います。

■マイクロプラスチック・カプセル不配合の柔軟剤がある!

韓国で生活しはじめて間もない頃、柔軟剤にマイクロプラスチック・カプセルが使用されていない製品を見つけ、とても先進的だと感じました。

マイクロプラスチック・カプセルは繊維同士がぶつかった際にはじけることで香りを放つため、香りを売りにしている昨今の柔軟剤には含まれていることが多いですが、環境面では完全に分解されないことを懸念する声もあるようです。

私がお気に入りで使っているのが「AURA」という柔軟剤。

写真右:赤枠内が「マイクロプラスチック・香りカプセル」不使用のマーク

プレミアム柔軟剤として、香りの持続性や濃縮タイプで差別化を図りながらも、マイクロプラスチック・香りカプセル不使用に加え、色素や保存剤など9種類が無添加となっています。

香りは他製品と遜色ないのに、人体や環境に配慮しているのが魅力的。移住当初からのお気に入りです。

■世界的に有名な「ダウニー」も!

梅雨どきに使っている室内干し用の「ダウニー」。世界的なメーカーで日本でも馴染みがあるかと思いますが、実はこちらもマイクロプラスチック不使用。みなさん知っていましたか……?私は韓国に来るまで知りませんでした!

写真右:赤枠内が「マイクロプラスチック・香りカプセル」不使用のマーク

マイクロプラスチック・香りカプセル不使用に加え、石油系界面活性剤不使用、アレルゲン成分12種類無添加、防腐剤6種無添加、皮膚科テスト済となっています。
ダウニーは濃厚で持続性の高い香りが特徴的な製品なので、失礼ながらエコには逆行していると思っていました……。

AURAもダウニーも、プレミアム柔軟剤という高級志向かつ、香り重視層向けの製品というイメージが先行しているため、環境に優しい商品だとはあまり知られていないのがもったいない気がします。ただ香りだけでなく「環境に配慮されているか」という点も、消費者が柔軟剤を選ぶ新たな基準になってほしいです。

■エコなポイ活!「スーパービン」をご紹介

公園などに置かれているこのロボット。透明PET、アルミ缶、スチール缶、紙パックを回収するものです。こうしたリサイクルボックスは日本でも珍しくないですが、韓国では市民が思わず参加したくなる工夫がこらされています。

この回収ロボット「ネフロン」は民間企業・株式会社スーパービンが「ゴミがお金になり、リサイクルが遊びになる」というスローガンのもと、自治体と連携して設置・運営をしています。

「ネフロン」はただの回収機ではありません。回収されたペットボトルや缶を、ポイントとして利用者にキャッシュバックする仕組みになっているのです。

ポイントの授受はアプリを利用するのですが、1点あたりおおよそ10ウォン(約1円)、1日最大50~100点までと持ち込み数には制限が設けられています。

2,000ポイントから現金換金や寄付、クーポン交換が可能。1年間で60,000ポイント以上を貯めた猛者もいるらしく、ネットニュースになっていました。

■「エコがお金になる」は実現できる

エコと経済活動はなかなか結び付きづらい、相反するものとして考えられがちです。私もそう思っていましたが、韓国・スーパービン社の取り組みを知り、工夫やアイデアでプラスの循環を造り出せることに驚きました。

うちの近所の公園でも回収ロボ「ネフロン」があるものの、見かけるだけで実際に利用したことはありませんでした。まさかポイントが貯まるとは思ってもみなかったので、今日から環境に優しいポイ活をしようと思います!

以上、韓国の日々の生活で見えるエコについてご紹介しました。

日本とは少し異なる着眼点からエコを考えた取り組みが新鮮でおもしろいですよね。また、私自身も長年住んでいてもスーパービンのように「知らなかった!」ということもまだまだある気がしています。

まだまだ知られていない韓国のエコ事情、これからも探して紹介していこうと思います。

※レートは7/4現在のものです。

この記事は
フリーランスライター Sun Chisako が担当しました

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