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DOWAエコジャーナル

2026.01.07 廃棄物管理

PFHxS関連物質が化審法施行令の第一種特定化学物質に追加されます。

PFAS

PFHxS関連物質について、政府は化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(以下、「化審法」という)第2条第2項に規定された第一種特定化学物質(注)として指定すること等について、化審法施行令の改正を行いました。
また、PFOA関連物質である八:二フルオロテロマーアルコールに関しては、第一種特定化学物質を使用することができる用途から削除しました。

(注)第一種特定化学物質は、難分解性、高蓄積性及び人又は高次捕食動物への長期毒性を有する化学物質。当該物質については、製造及び輸入の許可(原則禁止)、使用の制限、政令指定製品の輸入禁止等が規定されています。

> 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令の閣議決定について(環境省)

■改正の経緯

PFHxS関連物質はストックホルム条約で廃絶対象物質に指定されており、日本では2025年1月に化審法の第一種特定化学物質に指定されたPFOA関連物質同様、PFHxS関連物質を第一種特定化学物質へ指定する検討を行っていました。

今回は、ストックホルム条約の専門家委員会であるPOPRC20(第20回残留性有機汚染物質検討委員会)で「ペルフルオロヘキサンスルフィン酸又はその塩」が、新たにPFHxS関連物質の「例示的リスト」に追加されたことから、これを受けて、PFHxS関連物質の外延(そこから生成され得るものを指す)について再検討を行ったところ、「(トリデカフルオロアルキル)スルホニル基(炭素数が6のものに限る。)を有する化合物であって、自然的作用による化学的変化によりペルフルオロ(ヘキサン-1-スルホン酸)又はペルフルオロ(アルカンスルホン酸)(構造が分枝であって、炭素数が6のものに限る。)を生成する化学物質として厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定めるもの」を追加することとしたものです。

一方で、八:二フルオロテロマーアルコールはPFOA関連物質の1種としてストックホルム条約で廃絶対象物質に指定されており、2025年1月に化審法で第一種特定化学物質に指定されていましたが、一部用途について、化審法第25条の要件「他の物による代替が困難であること」として例外的に使用が認められていました。しかし、代替品の目途が立ち、国内での使用ならびに保有がないことから、除外規定を廃止しました。

■改正内容

以下のような条文改正が行われました。

1)化審法施行令第1条第1項の表の三十六、三十七に追記

第一種特定化学物質

一~三十五 (略)
三十六 ペルフルオロ(ヘキサン-一-スルホン酸)(別名PFHxS)若しくはペルフルオロ(アルカンスルホン酸)(構造が分枝であつて、炭素数が六のものに限る。次号において同じ。)又はこれらの塩(以下「PFHxS若しくはその異性体又はこれらの塩」という。
三十七 ペルフルオロ(ヘキサン-一-スルホン酸)関連物質((トリデカフルオロアルキル)スルホニル基(炭素数が六のものに限る。)又は[(トリデカフルオロアルキル)スルフィニル]オキシ基(炭素数が六のものに限る。)を有する化合物であつて、自然的作用による化学的変化によりペルフルオロ(ヘキサン-一-スルホン酸)又はペルフルオロ(アルカンスルホン酸)を生成するものとして厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定める化学物質をいう。以下同じ。)
三十八~四十 (略)

2)化審法施行令第1条第2項

審議会等への意見徴収に関する規定
厚生労働大臣、経済産業大臣及び環境大臣は、ペルフルオロ(ヘキサン―一―スルホン酸)関連物質の厚生労働省令、経済産業省令、環境省令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令第十一条の表の上欄に掲げる大臣ごとにそれぞれ同表の下欄に掲げる審議会等の意見を聴くものとする。

3)化審法施行令第7条第2項の表の二十一に追記

第一種特定化学物質が使用されている場合に輸入することができない製品

一~二十 (略)
二十一
ペルフルオロ(ヘキサン-一-スルホン酸)関連物質
一 はつ水性能又ははつ油性能を与えるための処理をした生地
二 金属の加工に使用するエッチング剤
三 半導体の製造に使用するエッチング剤
四 メッキ用の表面処理剤及びその調整添加剤
五 半導体の製造に使用する反射防止剤
六 半導体用のレジスト
七 はつ水剤、はつ油剤及び繊維保護剤
八 消火器、消火器用消火剤及び泡消火薬剤
九 はつ水性能又ははつ油性能を与えるための処理をした衣服
十 はつ水性能又ははつ油性能を与えるための処理をした床敷物
二十一~二十三 (略)

4)原始附則第三項から削除

第一種特定化学物質を使用することができる用途に関する規定
第一種特定化学物質を使用することができる用途から、八:二フルオロテロマーアルコールに関する規定を削除する。

5)原始附則第四項に追加

技術上の基準に従わなければならない製品に関する規定
技術上の基準に従わなければならない第一種特定化学物質が使用されている製品として、ペルフルオロ(ヘキサン―一―スルホン酸)関連物質について、当分の間、消火器、消火器用消火薬剤及び泡消火薬剤を定める。

■施行日

公布日:
2025年12月17日
改正内容4)2025年12月17日
改正内容1)2)3)5)2026年6月17日

■最後に

今回は「PFHxS関連物質」が第一種特定化学物質に指定されました。今後開催される3省合同会合(薬事審議会化学物質安全対策部会化学物質調査会、化学物質審議会審査部会、中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会の合同会合)の意見等を聴いたうえで、新設する厚生労働省令、経済産業省令、環境省令において具体的な物質群が指定されます。

今後も国内外における毒性評価や目標値等の検討状況等について、注視する必要があります。

■添付資料

案文・理由
要綱
新旧対照条文

菊地 この記事は
DOWAエコシステム ジオテック事業部 菊地 が担当しました

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