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DOWAエコジャーナル

2024.03.01 国際動向

すばやい行動で、フランス国民が取り組んでいる廃棄物処理と対策 その2

海外ごみ事情

全住民が、リサイクルゴミを黄色いゴミ箱へ分別、より多くのゴミがリサイクル可能に
(2023年1月1日より施行)

2023年 分別表

2023年1月1日より、ゴミの分別ルールが簡素化され、フランス全住民が、リサイクルゴミを黄色いゴミ箱に簡単に分別できるようになりました。

段ボール、紙、紙パック、エアロゾル、缶、アルミ缶、プラスチックのボトル、および金属製のフタとプラスチック製の食品パッケージやビニール袋が対象です。

このように、今年から、リサイクルできるゴミの種類が増え、歯磨き粉のチューブなども黄色いゴミ箱に捨てることができるように変わりました。

この背景には、分別センターに革新的な技術がどんどん導入されていることにあります。

今まで、人の手で行われていた作業が自動化されたり、遠隔操作で分別作業ができるようになったため、より多くの種類のゴミが、より速く分別できるようになったからです。

(出典)veolia.com

また、ゴミ箱に捨てる際、容器を空にして、洗わずに捨てなければなりません。
なんと!水を節約するため、空にした容器は洗わずにゴミ箱へ捨ててもよいのです。

写真:歯磨き粉のチューブは、リサイクルゴミですが、歯ブラシは、海洋汚染につながる小さなプラスチックに該当するので、グレーのゴミ箱へ捨てなければなりません。

フランス全土で、リサイクルゴミを黄色いゴミ箱へ分別できるようになって良かったと思っています。

フランス国内旅行しても、迷わずに、公共に設置されている黄色いゴミ箱を探して、リサイクルゴミを捨てればよいので、便利になりました。

また、一般家庭で使用していた “黄色いビニールのゴミ袋” は、薄くて、犬や猫や鳥などの動物から袋を破られ、ゴミが道路に散乱する被害がよくありましたが、解消されました。

その上、多くのゴミ袋が山積みにされ、家の前に出されているのを見るのは、気分的に、良い気分がしませんでしたが、ゴミ箱に変わって以来、町が、スッキリし、きれいになったと感じています。

ファーストフード店での使い捨ての食器使用禁止
(2023年1月1日より施行)

写真:ファーストフードのお店で使われている赤い丈夫な容器

2023年1月1日より施行された、もう一つの対策は、一度に20人以上の食事を提供するファーストフード店では、店内で食べるもの全てに対して使い捨ての食器使用が禁止されました。なので、食事は、洗って再利用できる食器で提供されています。

2023年1月1日に施行される予定だった、レジのレシート自動印刷の終了が延期

写真:あっという間に財布の中へ溜まっていくレシート

毎年大量に印刷されるレシートの紙とその廃棄物削減のため、2023年1月1日に、「レジのレシート自動印刷の終了」が施行される予定だったのですが、フランス国民は、“レシートの習慣”から離れきれず、2024年4月1日から施行されることになりました。

私もその一人ですが、レシートが領収書になりますし、会計ミスもレシートを確認することで解決できますし、商品の返品もレシートを提示する必要があることから、なかなか、レシートから離れきれないのが現状なのです。

そこで、この法律が施行される来年に向けて、少しずつレシート離れできるよう、会計の時に、「レシートを希望しますか?」と、尋ねられるようになりました。なので、なるべくレシートを受け取らないようにしています。

また、メールアドレスに電子レシートを送信してくれる便利なシステムも普及してきています。このシステムは、ワンクリックで送信してもらえるので、レシートが印刷されるのを待つ必要がなくなり、財布の中に溜まっていくレシートで、財布が膨らむこともなくなりました。快適なショッピングを楽しむことができるようになってきていると実感しています。

フランスでは、来年2024年の夏に、パリでオリンピックが開催されます。オリンピックを観戦するために、フランスへ来る方へ、ショッピングして、レシートをもらえないことに驚きませんように!

このように、2040年まで続く、AGEC法「循環型経済のための廃棄物対策に関する法律」は、毎年フランス国民が一体となって、日々生活する中で、目標を達成していっています。
なぜなら、天然資源が無尽蔵にあると考えられていた時代の「生産、消費、廃棄」という直線的なものが、今、限界に達していることに、フランス国民は気づいたからです。

地球に与える負担を減らすため、3R: リデュース、リユース、リサイクル(réduire – réutiliser – recycler)によってゴミの量を減らし、モノを捨てずに繰り返し使い、資源として再利用するという、目標に向かって行動しています。

この記事は 環境・オーガニック専門フリーライター兼タラソテラピスト KAN が担当しました

2024.03.01 リスク管理 廃棄物管理

廃棄物のガス発生の情報は処理業者に伝えないといけませんか?

廃棄物処理

Q:廃棄物からのガス発生に関する情報は、処理業者に伝えないといけませんか?

A:

廃棄物からは、有毒なガスや引火性のガス、爆発性のあるガスが発生する場合もあります。安全な処理のため、事前に情報をいただいています。

■注意しているガスの例

引火性、毒性が高い、悪臭がするなど、安全上の対策が必要なガスの例を以下に記載します。

  • フッ化水素
  • 塩化水素
  • アンモニアガス
  • シアン化水素
  • 硫化水素
  • 二酸化硫黄
  • 二酸化窒素
  • 酢酸ガス
  • メルカプタン類ガス
  • 水素ガス

※上記以外ののガスが発生する場合についても、事前の情報提供をお願いしております。


膨張したドラム缶

写真はドラム缶が内部のガスで膨張している例です。廃棄物の場合は工程の残さであったり複数の製造工程の内容物が混ざっていたりと、製造物とは異なりガスが発生しやすくなります。管理現場で確認されているガスの情報は、処理業者にもお伝えください。

■なぜ事前の情報提供が必要か

・作業時の安全を確保するため


検品の様子

例えば、廃棄物の受入時に、廃棄物の性状を確認しています。
廃棄物が入ったドラム缶の蓋を開けて検品する際に、ガスが発生することが分かっていれば、そのガスに対応する保護具を装着したり、作業環境を工夫する事で安全な作業環境を確保できますが、ガスが発生していることを知らずにドラム缶の蓋を開けてしまうと作業者が有毒なガスを吸い込んでしまう可能性があります。

また、引火性のガスによる火災が発生する可能性もあります。

・周辺環境の保全のため

廃棄物からガスが発生する場合、ガスが拡散せず安全に処理を行うための投入ラインを用いて処理を行っています。悪臭のするガスや有毒なガスが処理施設が拡散してしまうと周辺地域に悪影響を及ぼすことになってしまいます。

■さいごに

地域の方々や従業員の安全確保のため、廃棄物から発生するガスに細心の注意を払って処理を行っています。
処理をご依頼の際には、事前に廃棄物の成分組成やガス発生の有無についての情報提供をお願いいたします。
合わせて、事前にいただいた情報から内容が変わった場合にも営業担当へお知らせください。

この記事は
DOWAエコシステム 企画室 後藤 が担当しました

2024.03.01 カーボンニュートラル サーキュラーエコノミー

「脱炭素型資源循環システム構築に向けた具体的な施策のあり方について」意見具申されました。

廃棄物処理

令和5年7月以降、中央環境審議会循環型社会部会静脈産業の脱炭素型資源循環システム構築に係る小委員会において、循環型社会を実現するために必要な静脈産業の脱炭素型資源循環システムを構築するための具体的な施策のあり方について審議が行われてきました。

パブリックコメントを経て、令和6年2月16日、中央環境審議会会長から環境大臣に「脱炭素型資源循環システム構築に向けた具体的な施策のあり方について」として意見具申されました。

(出典)脱炭素型資源循環システム構築に向けた具体的な施策のあり方について(意見具申)
中央環境審議会 令和6年2月より抜粋

この意見具申では、質・量両面での資源循環の高度化を推進することは、脱炭素や産業競争力の強化、地方創生などの課題解決に繋がるものであるとし、脱炭素型資源循環システムの構築のために、高度な資源循環の取組みに対して国が認定等を行うことで各種手続きの簡素化を図ることや設備導入支援などが盛り込まれています。

また、情報を通じた主体間連携を促進のために再生材の質・量の情報のマッチングやバリューチェーンでの情報流通、資源循環のパフォーマンス評価の推進することに加え、国際的取組としてバーゼル条約改正を受けた対応や日本のリサイクルハブ確立に向けた取組みなども示されています。

 今後、環境省ではこの意見具申を踏まえて、脱炭素型資源循環システムの構築に向けた取組を進めていくとされています。

環境省ホームページ
中央環境審議会意見具申「脱炭素型資源循環システム構築に向けた 具体的な施策のあり方について」について

この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室 山野 が担当しました

2024.03.01 法律

二酸化炭素貯留(CCS)の本格実施に向けて新法が閣議決定

カーボンニュートラル

2050年カーボンニュートラルに向けて、必要不可欠な技術の1つとされているCCS(二酸化炭素回収・貯留:Carbon dioxide Capture and Storage)の本格実施に向けて、「二酸化炭素の貯留事業に関する法律案」が、2024年2月13日に閣議決定されました。

CCS(二酸化炭素回収・貯留:Carbon dioxide Capture and Storage)とは
発電所や化学工場などから排出されたCO2がそのまま大気中に放出されないよう、ほかの気体から分離して集め、地中深くに貯留・圧入するというものです。さらに、分離・貯留したCO2を利用しようというCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)というものもあります。

参考:エネルギーの基礎用語~CO2を集めて埋めて役立てる「CCUS」|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁

CCSのイメージ(出典)今後の海底下への二酸化炭素回収・貯留に係る海洋環境の保全の在り方について
(海底下CCS 制度専門委員会報告案)2024年1月19日」より)

この新法は、CCSを実施するために必要な許認可制度を整備するものです。ここではその背景と概要を説明します。

二酸化炭素を海底下の地中に貯留する場合については、従前から国際的に、廃棄物等の海洋投棄等による海洋汚染の防止を目的とした「ロンドン議定書」(1996年)で認められており、実施のためのガイドライン等が定められています。2009年には議定書の改正により、貯留を目的とした二酸化炭素の輸出入も認められるようになりました。

これを受けて日本では、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(海洋汚染等防止法)の中で、環境大臣の許可を受けて二酸化炭素を海底下に貯留できる制度が設けられました。これまでに、国による大規模実証試験として、北海道苫小牧沖での貯留事業がこの許可の下で2016年より実施されています。

今回の新法は、海底下に限定せず、民間事業者がスムーズに貯留事業を実施できるスキームを整えるもので、法の構成は鉱業法と似たようなものになっています。貯留事業の流れは以下のようになります。

  • 国が貯留に適した特定区域を指定し、事業者に「試掘権」「貯留権」を与える。
  • 事業者は「実施計画」を提出して認可を受け、貯留事業を実施する。その際、注入停止後のモニタリングに必要な資金として引当金を積み立てる。
  • 貯留した二酸化炭素の安定などの条件を満たした後に、モニタリングをJOGMEC(エネルギー・金属鉱物資源機構)に移管する。
  • 二酸化炭素の導管輸送事業についても規定する。

これに伴い、従来の海洋汚染防止法に基づく許可は、この新法に一本化されることになります。

(参考)二酸化炭素の貯留事業に関する法律案(CCS事業法案)の概要

今後、2026年には事業者を決定し、2030年に貯留を開始するスケジュールが見込まれています。

ニュースリリース(2024年2月13日)
経済産業省 「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律案」及び「二酸化炭素の貯留事業に関する法律案」が閣議決定されました
環境省 「二酸化炭素の貯留事業に関する法律案」の閣議決定について

参考資料

経済産業省ホームページ
カーボンマネジメント小委員会

環境省ホームページ
海底下CCS制度専門委員会

西山 この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室 西山 が担当しました

2024.02.01 サーキュラーエコノミー

太陽光パネル(PV)の適正処理とリサイクルは、全国どこでもDOWAにご相談ください。

DOWAの取組PVリサイクル

DOWAエコシステムでは、2022年3月にエコシステム花岡(秋田県大館市)にて、使用済み太陽光パネルのリサイクルをスタートし、太陽光パネルの資源循環を推進しています。

■DOWAグループの太陽光パネルリサイクルの特徴
~シリコン系・化合物系でも、グループ連携でリサイクルと適正管理を実現~

DOWAグループでは、長年培った非鉄金属のリサイクル技術、産業廃棄物の処理技術を活かして、太陽光パネルからの有用金属の回収と適正処理を実現しています。

①シリコン系、化合物系いずれの場合でも、処理の受入が可能です!

太陽光パネルの種類や含有物質に合わせて、リサイクル処理や焼却処理などの適切な処理方法を選択します。

②有用金属の含有濃度に依らず、製錬原料に適したリサイクル原料に加工し、確実にリサイクルできます。

太陽光パネルに含まれる有用物質の含有量は様々ですが、これまでの金属リサイクルのノウハウで培った技術を生かし、製錬原料に適した形に前処理を行い、有用物質を最大限回収すると同時に有害物質が拡散しないような管理を実施します。

③DOWAグループ各拠点とPVCJが連携し、日本全国の処理ネットワークを構築しています。

さいごに、太陽光パネルの廃棄は年々増えています。お手元にある使用済パネルにお困りの場合は、DOWAグループへご連絡ください。

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毛利 この記事は
DOWAエコシステム 企画室 毛利 が担当しました

2024.02.01 法律

「毒物及び劇物取締法」概要 その7 貯蔵

毒劇法

毒物及び劇物取締法(以下、毒劇法)は昭和25年に制定された法律です。
前回は、「廃棄」についてご説明しました。
今回は、「貯蔵」についてご説明していきます。

「貯蔵」について、毒劇法と通知において規定されています。

毒物及び劇物取締法
(運搬等についての技術上の基準等)
第十六条 保健衛生上の危害を防止するため必要があるときは、政令で、毒物又は劇物の運搬、貯蔵その他の取扱について、技術上の基準を定めることができる

毒物及び劇物取締法施行令
(貯蔵)
第四条 四アルキル鉛を含有する製剤を貯蔵する場合には、次の各号に定める基準によらなければならない。
一 容器を密閉すること。
二 十分に換気が行われる倉庫内に貯蔵すること。

毒物及び劇物取締法施行規則
(製造所等の設備)
第四条の四 毒物又は劇物の製造所の設備の基準は、次のとおりとする。
二 毒物又は劇物の貯蔵設備は、次に定めるところに適合するものであること。
イ 毒物又は劇物とその他の物とを区分して貯蔵できるものであること。
ロ 毒物又は劇物を貯蔵するタンク、ドラムかん、その他の容器は、毒物又は劇物が飛散し、漏れ、又はしみ出るおそれのないものであること。
ハ 貯水池その他容器を用いないで毒物又は劇物を貯蔵する設備は、毒物又は劇物が飛散し、地下にしみ込み、又は流れ出るおそれがないものであること。
ニ 毒物又は劇物を貯蔵する場所にかぎをかける設備があること。ただし、その場所が性質上かぎをかけることができないものであるときは、この限りでない。
ホ 毒物又は劇物を貯蔵する場所が性質上かぎをかけることができないものであるときは、その周囲に、堅固なさくが設けてあること。

(出典)毒劇物盗難防止マニュアル(国立医薬品食品衛生研究所)

通知では、固体以外のものを保管する 屋外タンク貯蔵所、屋内タンク貯蔵所、地下タンク貯蔵所についての基準が示されています。

(出典)毒物及び劇物の貯蔵に関する構造・設備等基準体系図(国立医薬品食品衛生研究所)

毒物及び劇物の貯蔵に関する構造・設備等基準―その1
(固体以外のものを貯蔵する屋外タンク貯蔵所の基準)について
(昭和五二年一〇月二〇日)(薬発第一一七五号)

  1. 設置場所について
    事故又は異常事態の発生に際して、当該事業所以外の場所に危害を及ぼすことのないよう、タンクは、毒物又は劇物の種類、性状、タンク容量等を考慮し、当該事業所内で敷地境界線から十分な距離を保つて、設置すべきこと。
  2. 基礎について
    タンクを設置する地盤の強度は、主として、貯蔵されるタンク容量に応じて配慮される必要があること。
  3. タンクについて
    1. (1)「大気圧タンク」とは、タンク内圧が大気圧と同じか、水柱五○○mm以内の圧力で使用するタンクをいい、「低圧タンク」とは、タンク内部にゲージ圧二kg/cm2未満の気圧を有するタンクであつて、大気圧タンク以外のタンクをいい、また、「大気圧密閉タンク」とは、大気圧タンクのうち、不活性ガスでシールされているタンク又は通気管等が大気と直接通じていないタンクをいうものであること。
    2. (2)タンクの設計に際しては、少なくとも、応力、地耐力等を考慮して、高さ及び構造を定める必要があること。
  4. 流出時安全施設について
    漏えいした毒物又は劇物を収容等する施設の構造及び保持容量は、当該毒物又は劇物の物性及び貯蔵量、タンクの材質、タンク周囲の状況等を考慮して、適正なものとすること。
  5. 配管等について
    「保健衛生上特に重要な」とは、毒物を移送する場合又は民家に近接して劇物を多量に移送する場合をいうものであること。
  6. バルブ等について
    「高圧」とは、常用の温度でゲージ圧一○kg/cm2以上をいい、「振動・衝撃を受けるバルブ等」とは、液体の通過するバルブ等であつて、急速に遮断又はオンオフ制限を受けるもの及び激しい脈動を受ける配管系に付属しているバルブ等をいうものであること。
  7. ポンプ設備について
    1. (1)タンクに付属するポンプにあつては、ポンプによる振動及び自重を考慮するとともに、必要に応じ防食措置を講ずること。
    2. (2)ホース(フレキシブルチューブを含む。)及び接続用具は、耐食性(必要に応じ耐熱性や耐寒性をも考慮すること。)を有するものとし、また、耐圧試験等により安全に使用できる圧力を定め、当該圧力以上の圧送を避けること。
  8. 検査等について
    検査について、その方法、頻度等を示し、異常が発見された場合の修理等に当たつての必要事項を示したものであること。

上田 この記事は
エコシステムジャパン株式会社 上田 が担当しました

2024.02.01 国際動向

すばやい行動で、フランス国民が取り組んでいる廃棄物処理と対策 その1

海外ごみ事情

フランスは、法律に反対の場合、国民が一体となってストライキをする文化がありますが、賛成した法律ならば、国民が一体となって達成していく国です。

このフランスで、廃棄物による環境問題(気候変動、海洋汚染、二酸化炭素排出、水不足、天然資源の枯渇…)を悪化させないために、2020年より「AGEC法 La loi anti-gaspillage pour une économie circulaire」(循環型経済のための廃棄物対策に関する法律)が、実施されています。

この法律は、“生産、消費、廃棄という直線的な経済を、循環型経済へと転換することを目的”としている法律です。

2020年より、この法律が実施されてから、私の住むフランス・ノルマンディー地方カーン市でも、AGEC法を達成するために、廃棄物の処理の仕方やその対策が良い方向へ、どんどん変わってきています。

今回、一般家庭で、どの様にごみが捨てられ、どの様な対策が取られているのか、お伝えします。

市から無料で支給、自宅に届いた「3つのゴミ箱」

写真:市から無料で受給した3つのゴミ箱とゴミ箱が届くまで使用していたゴミ袋

2020年まで、一軒家の一般家庭のゴミは、市から指定された、ビニールのゴミ袋に入れて捨てていました。
例えば、上記写真のように、ペットボトルや紙類などリサイクルできるゴミは、市から無料で支給されていた黄色いビニール袋へ入れて、ゴミ出しの日に出すことが義務付けられていました。

AGEC法では、2040年までに使い捨てプラスチック包装の市場流通を廃止することが主な目標の一つとなっています。
そのため、ゴミ用のビニール袋を廃止するためにゴミ箱へ切り替わりました。

また、この市から無料で支給されていたゴミ用のビニール袋(指定された役場から受け取ります)をゴミを入れる以外の用途に使用する人が多く、問題視されていました。

写真:必要なくなった赤ちゃんの用品をホコリがつかないように収納袋の代わりに、大きさが丁度よいゴミ用のビニール袋を使用

2021年、ビニールのゴミ袋使用禁止に伴い、“ゴミ箱での回収に変わる”と、市から連絡があり、無料で3つのゴミ箱を受け取りました。ピカピカのゴミ箱が自宅に届き、嬉しかったのを覚えています。

このゴミ箱ですが、アフターサービスも充実しており、ゴミ箱のフタが壊れた時、市に連絡を取り、このゴミ箱を家の前に出して出勤、帰宅したときには、壊れたフタが、ちゃんと取り替えられていました。修理費、取り替えられたフタなど、全て無料でした。

ゴミ箱には、番号が記載されており、この番号で全て管理されています。なので、盗まれる心配もありません。

二酸化炭素排出量削減とエネルギー危機による回収頻度減

写真:市から無料で支給されたゴミ箱 右から、「グレーは、リサイクルできないゴミ用」、「黄色は、プラスチックや紙などリサイクルできるゴミ用」、「緑は、雑草や枯れ葉など庭から出るゴミ用」

2022年までは、毎週1回、3つのゴミ箱がそれぞれ日をずらして回収されていましたが、二酸化炭素排出量の削減とエネルギー危機による、ガソリン価格の高騰から、黄色のゴミ箱のリサイクルゴミは、2週間に1回の回収となりました。

庭のゴミは、毎週1回、回収されていますが、冬の期間(12月から2月まで)は、回収休止となります。生ごみは、1週間に1回、回収されています。

この記事は 環境・オーガニック専門フリーライター兼タラソテラピスト KAN が担当しました

2024.02.01 リスク管理 廃棄物管理

廃棄物に塩素が入っているかどうかを聞かれたのですが、どうしてですか?

廃棄物処理

Q:廃棄物を排出する際に、処理業者から廃棄物に塩素が入っているかどうかを聞かれたのですが、どうしてですか?

A:

廃棄物の情報をお伺いする際に、処理に際して注意すべき元素が含まれているかどうかについても情報をいただいています。廃棄物処理法では廃棄物の適正な処理のための情報を提供する必要があることが規定されています(廃棄物処理法第3条)。

廃棄物処理法 第三条(事業者の責務)
事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。
2 事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物の再生利用等を行うことによりその減量に努めるとともに、物の製造、加工、販売等に際して、その製品、容器等が廃棄物となった場合における処理の困難性についてあらかじめ自ら評価し、適正な処理が困難にならないような製品、容器等の開発を行うこと、その製品、容器等に係る廃棄物の適正な処理の方法についての情報を提供すること等により、その製品、容器等が廃棄物となつた場合においてその適正な処理が困難になることのないようにしなければならない。

DOWAグループでは廃棄物情報シート(WSDS:廃棄物安全データシート)への記載をお願いしており、その中で「注意成分」として当社が特に注意している成分をお聞きしています。

これは、安全かつ安心な処理を行うために必要な情報であり、廃棄物を排出する場合には、事前情報と変わりがない事等について、ご確認いただければと思います。

当社が特に注意している成分は下記の通りです。

フッ素 塩素 臭素 ヨウ素
硫黄 ホウ素 窒素 セレン

■注意する理由

  1. フッ素、塩素
    大気汚染防止法で定められた「ばい煙発生施設」(廃棄物焼却施設など)では、排ガスから発生する有害物質に規制がかかります。その中にフッ素、フッ化水素、塩素、塩化水素が含まれており、法律順守の観点から、受入時点でフッ素や塩素に注意しています。
    また、水質汚濁防止法の「特定施設」から放出される排水には排水基準がかかります。フッ素には排水基準がかかり、特に排水を伴う水処理施設を持つ廃棄物焼却施設や最終処分場などの処理施設では受入から管理しています。
    加えて、フッ素、塩素は廃棄物焼却施設などのガス洗浄施設への負荷が高く、かつ腐食性も高いことも注意する理由です。
  2. 臭素、ヨウ素
    臭素、ヨウ素は蒸気に混じると着色の原因となります。そのため、特に規制は無いものの、廃棄物焼却施設などの煙突からの蒸気に色が付くことを避けるため、受入段階で管理をしています。
  3. 硫黄
    ばい煙発生施設においては硫黄酸化物(SOx)が規制されています。硫黄は燃えて酸化した際に硫黄酸化物が発生してしまいますので、受入段階で管理をしています。
    また、硫黄が含まれる廃棄物は、組成によっては硫化水素が発生する可能性があります。硫化水素は有毒なので、安全上の観点でも注意が必要な物質です。
  4. ホウ素
    ホウ素には排水基準がかかります。
    また、最終処分場からの放流水基準にかかる場合があり、埋め立てる焼却灰を排出する廃棄物焼却施設も含めて、スムーズな処理を行うためにもこれらの施設の受入時点で管理しています。
  5. 窒素
    ばい煙発生施設においては窒素酸化物(NOx)が規制されています。窒素は焼却の過程で酸化すると窒素酸化物が発生してしまいますので、受入段階で管理をしています。
    また、最終処分場では放流水の基準にかかる場合があります。
  6. セレン
    セレンには排水基準がかかります。
    また、最終処分場の放流水の基準にかかる場合があり、埋め立てる焼却灰を排出する廃棄物焼却施設も含めて受入時点で管理しています。

■さいごに

廃棄物を処理する際には、上記の他にも、発ガスの有無、臭気など様々な情報をいただいています。
お取引の際には色々と情報をお聞きすることもございますが、安全かつ法律を遵守するための対応ですので、引き続きご協力をお願いいたします。

この記事は
DOWAエコシステム 企画室 後藤 が担当しました

2024.02.01 サーキュラーエコノミー

使用済太陽光パネルのリサイクルは必要?

DOWAの取組PVリサイクル

■使用済太陽光パネル排出量の推計

固定価格買取制度(FIT)に伴い、2012年から太陽光パネル(PV)の国内導入量は急増していますが、FIT制度終了後の2033年頃からPVの多量発生が予想されています。発生量予測はシナリオにもよりますが、年間で17万トン~28万トン発生する可能性があります。

この数量は産業廃棄物の年間最終処分量の1.7~2.7%に相当する量であり、全量埋立処理を実施した場合は最終処分場の埋立容量をひっ迫するおそれがあり、可能な限りリサイクルを実施する必要があると考えられています。

出典:太陽光発電リサイクルに関する国内動向調査、分布調査及び排出量予測(事後評価)
NEDO 新エネルギー部、株式会社三菱総合研究所

■太陽光パネルの分類

太陽光パネルの種類はシリコン系と化合物系のパネルに大別されます。日本国内に設置されている太陽光パネルの大部分はシリコン系パネルと言われており、これらの太陽光パネルの中には銅や銀などの有用金属が使用されています。

一方、はんだ部分には鉛が含まれている場合がある等、環境中に拡散すると有害な影響を与える物質が含まれている場合があります。そのため、太陽光パネルを廃棄する際には、有用な金属の回収を行うだけではなく、有害物質の適正な処理を合わせて実施する必要があります。

■シリコン系太陽光パネル

シリコン系の太陽光パネルは、アルミフレーム、ガラス、封止剤、太陽電池セル、バックシート、ジャンクションボックスから構成されています。

この中でも太陽電池セルのフィンガー電極、バスパー電極に銀(Ag)が使用されています。また、銅(Cu)は発電した電流を流す役割を担うインターコネクタに使用されています。鉛は主にはんだとしてバスパー電極に使用されています。これらの金属が含まれている太陽電池セルはEVAでできた封止剤、バックシートと接着されており、容易に分離できません。

このような複雑な構造の太陽光パネルから、有害物質の適正処理と有用金属のリサイクルを両立させるためには高度な処理技術が必要となります。

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毛利 この記事は
DOWAエコシステム 企画室 毛利 が担当しました

2024.01.09 法律

リチウムイオン電池の貯蔵に関する消防法の規制が見直されました

LIB

危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令等の改正が2023年12月6日に公布され、2023年12月27日から施行されました。

危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令等の公布について

■消防法による規制とは

リチウムイオン電池(以下LIB)の電解液は引火性液体(第4類の危険物)に該当します。消防法には、危険物の貯蔵または取り扱いが消防法による規制を受けるかどうかを決める基準量が「指定数量」として定められています。
たとえば、灯油や軽油は第4類危険物第2石油類の非水溶性液体なので、指定数量は1,000リットルと定められています。

指定数量未満の場合、危険物の貯蔵または取り扱いについては消防法ではなく市町村が定める条例によって規制されています。

■改正の背景

気候変動への対応として、蓄電池の導入拡大にむけた投資が進められようとされている中、リチウムイオン電池に関する消防法令上の規制を見直すよう、業界団体から要望があることを踏まえて、リチウムイオン電池に係る火災予防上の安全対策について、「リチウムイオン蓄電池に係る火災予防上の安全対策に関する検討会」にて調査検討が行われました。

(出典)リチウムイオン蓄電池に係る火災予防上の安全対策に関する検討報告書[2023年2月]

「リチウムイオン蓄電池に係る火災予防上の安全対策に関する検討会」において、海外の基準を基にした実験が行われ、「リチウムイオン蓄電池に係る火災予防上の安全対策に関する検討報告書」が取りまとめられました。

■今回の改正内容

①屋内貯蔵所に関する特例

蓄電池によって貯蔵される第2類又は第4類の危険物のみを貯蔵、又は、取り扱う屋内貯蔵所の軒高、階数、面積に関する規制を合理化するため、位置、構造及び設備の技術上の基準について、省令で特例が定められました。(改正政令第10条関係、省令16条の2の10関係)
具体的には、軒高、階数、床面積の規制が緩和され、一方で、貯蔵する蓄電池について、充電率60%未満、水が浸透する素材で包装すること等の規制が講じられています。

②消火設備の基準に関する特例

蓄電池によって貯蔵される第2類又は第4類の危険物のみを貯蔵、又は、取り扱う屋内貯蔵所に設置しなければならない消火設備の基準について、省令で特例が定められました。(改正政令第20条関係、省令第35条の2関係)
具体的には、蓄電池の貯蔵方法に応じて定める基準に適合したスプリンクラー設備を設置すること等とされています。

■さいごに

リチウムイオン電池にどれくらいの電解液が含まれるのかを把握するにはメーカー等に問い合わせる必要がありますが、危険物の指定数量を超えないとしても市町村が定める条例によって規制されていますので、リチウムイオン電池を貯蔵する場合にはご留意ください。

改正の詳細については、消防庁のホームページをご覧ください。

消防庁ホームページ
危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令(案)等に対する意見公募の結果及び改正政令等の公布[2023年12月6日]
危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令等の公布について(消防危第324号 令和5年12月6日)
リチウムイオン蓄電池に係る火災予防上の安全対策に関する検討会
リチウムイオン蓄電池に係る火災予防上の安全対策に関する検討報告書[2023年2月]

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この記事は
DOWAエコシステム 企画室 後藤 が担当しました