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DOWAエコジャーナル

2026.05.07 廃棄物管理 法律

PCB特措法の改正案が閣議決定されました

DOWAの取組PCB廃棄物処理

2026年4月10日、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。これまで規制の対象外だった「使用中の低濃度PCB使用製品」に対して、新たに届出義務や管理基準の遵守が求められます。今回は、改正のポイントについて解説します。

■法案の背景

PCBは、高い絶縁性・耐熱性・化学的安定性を持つ油状の化学物質で、変圧器やコンデンサーをはじめとする電気機器の絶縁油などに広く使われていました。しかし、人体に蓄積しやすく、有害性が判明したため、昭和47年(1972年)以降、国内での製造は禁止されています。

平成13年(2001年)にPCB特措法が制定され、高濃度PCB廃棄物はJESCO(中間貯蔵・環境安全事業株式会社)での処理が進められてきましたが、処理事業は令和8年(2026年)3月に終了しました。低濃度PCB廃棄物については、DOWAグループを含めた民間の無害化処理認定施設等で処理が行われており、令和9年(2027年)3月末が処分期限とされています。

上記の政策によって処理が進む一方で、使用中の低濃度PCB含有製品には、これまで届出も管理も法律上の規制がありませんでした。そのため、処分期限以降に機器の寿命等で廃棄される際の適正処理の確保が課題となっていました。こうした背景から、今回の法改正に至りました。

(参考)2027年のPCB処理期限後の制度に関する検討が行われました

■法案の内容

事業者の皆様にとって重要なポイントを中心に紹介します。
※以下、掲載されている条文は本法案の条文を指します

1.低濃度PCB使用製品の届出義務

今回の改正で最も大きなインパクトがあると想定されるのが、使用中の低濃度PCB使用製品を所有する事業者に対する新たな規制です。

① 所有・使用状況の届出(第8条)

低濃度PCB使用製品を所有する事業者は、氏名・住所、製品の所有及び使用の状況、使用場所、使用終了の見込み等を都道府県知事に届け出なければなりません。

② 管理基準の遵守(第9条)

届出をした事業者(届出所有事業者)は、政令で定める基準に従い、低濃度PCB使用製品を管理する義務を負います。具体的な基準は政省令で定められますが、以下の通り、法案の概要資料ではPCBの飛散・漏えい等がないような管理とされています。

(出典)環境省【参考資料】ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案

③ 指導及び助言(第10条)

都道府県知事は、届出所有事業者に対して管理について必要な指導及び助言をすることができます。
現行法では、PCB廃棄物の「保管事業者」だけが届出・処分義務を負っていました。使用中の低濃度PCB製品は法律上の対象外でした。改正後は、使用中の段階から届出・管理が義務化されます。

2.使用終了後の届出と処分義務

低濃度PCB使用製品の使用を終了した場合の届出制度も新たに規定されます。

① 使用終了時の届出(第12条第1項)

使用を終了した月の翌月末日までに、保管状況等を都道府県知事へ届け出なければなりません。

② 一定期間内の処分義務(第12条第3項)

使用を終了した日から「5年を超えない範囲内において政令で定める期間」内に処分しなければなりません。現行法の「令和9年3月末」という期限から、相対的な期限に変わります。

③ 毎年度の届出(第12条第4項)

使用終了の届出をした翌年度以降、毎年度、保管・処分の状況等を都道府県知事へ届け出る必要があります。

④ 処分終了の届出(第12条第6項)

処分が完了した場合は、その旨を都道府県知事へ届け出ます。
また、保管する廃棄物が低濃度PCB廃棄物であると新たに判明した場合も、同様に届出を行い、一定期間内の処分が義務付けられます(第18条~第21条)。

3.高濃度PCB廃棄物の取扱い

JESCOでの処理事業が終了したことを受け、高濃度PCB廃棄物についても制度が見直されます。

① 発見後の処分義務(第22条~第27条)

高濃度PCB廃棄物は該当すると判明した日から一定期間内の処分が義務付けられます。JESCOでの処理事業が令和8年3月に終了したことを受け、現行の一律の処分期限に代わる仕組みとなります。
※使用中の高濃度PCB使用製品は、高濃度PCB廃棄物とみなされます(法22条第7項)。

② 民間処理施設での処分

今後は、廃棄物処理法に基づく無害化処理認定制度の対象に高濃度PCB廃棄物が追加され、処理能力を有する民間処理施設で処分されることになります。

4.その他の改正

① PCB廃棄物処理計画の廃止

都道府県等のPCB廃棄物処理計画の策定義務(現行法第7条)が廃止されます。JESCOでの大量処理が完了した段階を反映した見直しです。

② JESCO法の改正

JESCOの事業からPCB廃棄物の処理事業が削除されます。

③ PCB含有塗膜への対応

橋梁やタンク等の設備に施工されたPCB含有塗膜について、環境大臣が所管大臣に対し、飛散防止のための必要な措置を要請できる規定が設けられます(第29条)。

④ 改善命令・代執行

処分義務に違反した場合、環境大臣又は都道府県知事による改善命令(第15条)、さらに命令に従わない場合等の代執行(第16条)の規定が設けられています。低濃度PCBの所有の届出を行わなかった場合等についての罰則規定も設けられています(第43条)。

■低濃度PCB使用製品の所有者に求められること

上記の通り、届出や管理を行う必要があります。まとめると、以下の通りとなります。

段階 義務の内容 根拠となる条文(改正案)
使用中 所有・使用状況の届出 第8条(低濃度PCB使用製品の所有等の届出)
管理基準の遵守 第9条(低濃度PCB使用製品の管理)
使用終了時 保管状況等の届出 第12条第1項(翌月末日まで)
毎年度の届出 第12条第4項
一定期間内の処分 第12条第3項(5年を超えない範囲で、政令で定める期間)
処分完了時 処分終了の届出 第12条第6項

なお、本法案は令和9年(2027年)4月1日から施行予定です(附則第1条)。現行の低濃度PCB廃棄物の処分期限(令和9年3月末)の翌日から、新制度に切り替わる形となります。

低濃度PCB使用製品は、使用段階から届出を行う必要があります。また使用終了後は一定期間内の処分が義務付けられるため、注意が必要です。

なお、本法案と同日には廃棄物処理法の改正についての法律案が閣議決定されています。その改正内容は、PCB廃棄物への対応と併せて「廃棄物処理制度小委員会」で議論されていました。

○環境省:「廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案」の閣議決定について

廃棄物処理法の改正についても、DOWAエコジャーナルでご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

> 廃棄物処理法改正およびPCB特措法改正の法律案が閣議設定されました

■DOWAグループのPCB処理ネットワーク

DOWAグループでは、エコシステム秋田・エコシステム小坂(秋田県)、エコシステム千葉(千葉県)、エコシステム山陽(岡山県)の計4拠点で低濃度PCB廃棄物の処理に対応しています。岡山県には積替保管施設もあり、全国からの受入が可能です。

DOWAグループのPCB処理の特徴

  • 解体から収集運搬・処理まで一貫サポート。500tクラスの大型機器も現地解体での搬出実績あり
  • 国内最大級の処理能力。4拠点の工場と積替保管施設で全国対応
  • 安全・安心の無害化処理。鋼製容器で運搬し、焼却後の無害化確認サンプリングを実施

法改正により、これまで対象外だった使用中の低濃度PCB製品を持つ事業者の皆さまも、届出や管理が必要になります。「自社の設備にPCBが含まれているか分からない」「処分の費用感を知りたい」「どこから手を付ければよいか分からない」という方も、お気軽にご相談ください。お見積りは無料です。
(DOWAグループの営業会社「エコシステムジャパン」のHPにアクセスします)

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DOWAグループのPCB処理について、詳しい解説はこちらからご覧ください。

DOWAグループのPCB処理サービス

この記事は
DOWAエコシステム 企画室 後藤 が担当しました

2026.05.07 廃棄物管理 法律

廃棄物処理法改正およびPCB特措法改正の法律案が閣議決定されました

DOWAの取組PCB廃棄物処理廃棄物処理法

「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(以下、「廃棄物処理法」)の一部および「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法」(以下、「PCB特措法」)を改正する法律案が2026年4月10日に閣議決定されました。

○環境省:「廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案」の閣議決定について
○環境省:「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案」の閣議決定について

今回の改正では「①スクラップヤードの規制強化」「②災害廃棄物の処理の推進」「③今後のPCB廃棄物の適正処分のための措置」が実施されています。それぞれの項目について改正の背景と要点を解説します。

① スクラップヤードの規制強化

(1)背景

使用済みの金属・プラスチック物品を保管・再生するスクラップヤードは、資源循環の輪において重要な役割を担っています。しかしながら、一部のスクラップヤードでは騒音、水質汚濁、火災等の生活環境保全上の支障が報告されています。こうした状況を是正し、良好な生活環境の保全と公正な競争環境の整備を行うことが必要となっています。

写真:不適正スクラップヤードの例

(2)概要

以下のような措置を講じます。

  • 使用済みの金属・プラスチック物品の保管又は再生を行う事業について適切な運用を行うことを条件に許可制が導入されます。(従来の「有害使用済み機器保管等届出制度」に替えて制定)
  • 環境汚染のおそれのある物品について国内における再生を原則とし、その輸出について環境大臣の確認が必要になります。

(3)施行期日

国会に提出され可決された後、公布の日から2年6か月を超えない範囲で政令で定められます。

② 災害廃棄物の処理の推進

(1)背景

災害廃棄物を適正かつ迅速に処理することは、被災地の速やかな復旧・復興のために重要な事項です。令和6年能登半島地震等、最近の災害対応において得られた教訓等を踏まえ、体制の強化が必要となっています。
具体的には以下のような課題があげられています。

  • 仮置場候補地、災害廃棄物推計量等の事前計画の不足
  • 民間の廃棄物処理場の活用の停滞
  • 被災自治体の人員・専門的知見の不足

(出典)環境省:廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案の概要

(2)概要

以下のような措置を講じます。

  • 市町村における災害廃棄物処理計画の策定の義務化、地方公共団体と事業者間の協定の締結の努力義務を定めます。
  • 災害廃棄物の埋立処分に係る最終処分場を確保するため、都道府県知事が予め民間の最終処分場を指定できるようにします。
  • 地方公共団体への支援体制の構築として、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)の事業の範囲に災害廃棄物に関する事業が追加されます。

(3)施行期日

国会に提出され可決された後、公布の日から3か月を超えない範囲で政令で定められます。

③ 今後のPCB廃棄物の適正処分のための措置

(1)背景

PCB廃棄物については、PCB特措法に基づき、処分の期限を定めて処理が行われてきました。

高濃度PCB廃棄物は、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)の処理施設において、本年3月に処理事業を終了しています。今後は、散発的に発見される高濃度PCB廃棄物を適正に処分するための制度を構築する必要があります。

また、低濃度PCB廃棄物は、保管事業者に対して令和9年3月までの処分を義務付け、各無害化処理施設において処理が進められています。低濃度PCB使用製品については、まだ使用中の製品も存在することから、これらの製品が処分期間後に廃棄される際に適正に処分される必要があります。

(2)概要

以上の背景を受け、PCB特措法の規定の一部が廃止され、また新たな義務が追加されました

  • 低濃度PCB使用製品の届出義務等
    低濃度PCB使用製品を所有する者、または製品の使用を終了しそれが低濃度PCB廃棄物と判明した者に対して届出義務を課し、一定の期間内に処分をすることが義務付けられます。
  • 高濃度PCB廃棄物の処分義務
    保管する廃棄物が高濃度PCB廃棄物と判明した物に対しても一定の期間内に処分を義務付けられます。(使用中で判明したものも同様)
  • PCB廃棄物処理計画の廃止
    都道府県等におけるPCB廃棄物処理計画の策定義務が廃止されます。
  • JESCOの事業の見直し
    JESCOの事業の範囲が見直されます。

以上のように昨今の廃棄物処理の課題に対応するような改正案となっております。それぞれの改正内容については、別記事にてより詳細な解説を予定しています。

峯川 この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室 峯川 が担当しました

2026.05.07 サーキュラーエコノミー 法律

太陽光パネルリサイクルに関する法律案について解説!~2026年末にもメガソーラー事業者に使用済み太陽光パネルのリサイクルが義務付けられる見込み~

DOWAの取組PVリサイクル

2026年4月3日、「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案」が閣議決定されました。特定の太陽光パネル廃棄者への義務化や、再資源化等を行う処理事業者の認定制度等が盛り込まれた、リサイクルを推進するための法律です。今回は、本法律案の内容について解説します。

■法案の背景

日本では2012年のFIT制度開始以降、太陽光パネルの導入が急拡大しました。これらのパネルが寿命を迎える2030年代後半以降、使用済パネルの排出量は年間最大50万t程度に達する見込みです。現行法ではリサイクルが義務付けられておらず、安価な埋立処分が選択される傾向にあるため、最終処分場の残余容量を圧迫し、廃棄物処理に支障が出る可能性があります。

このため、太陽光パネルのリサイクルに関する法案について議論が進められ、2025年通常国会への法案提出が検討されましたが、他のリサイクル法制度等の整合性が論点となり、一度見送られました。

(参考) 太陽光パネルリサイクル法案に関連する大臣記者会見がありました

その後、制度設計を見直し、費用負担者を「(実質的な)排出事業者」に変更する形で閣議決定されています。

現状の課題として、埋立処分費用が約2,000円/kW程度であるのに対し、リサイクル費用は8,000〜12,000円/kWと大きな差額があり、リサイクルが選択されにくいこと、また全国87カ所のリサイクル施設の処理能力は約13万t/年にとどまり、8府県にはリサイクル施設が存在しないなど、処理体制が構築途上であることが挙げられています。

■法案の内容

太陽光パネルを排出する上でポイントになる点を中心に紹介します。
※以下、掲載されている条文は本法案の条文を指します

1.排出事業者のリサイクル義務

本法案では、排出者の規模に応じて段階的な義務が課される仕組みになっています。

① すべての排出者等

太陽光パネルの長期使用や再使用、リサイクルに取り組む努力義務が課されます(第6条)。

② 収益事業で使用した太陽光パネルの排出者等(事業用太陽電池廃棄者)

国が定める「判断基準」に基づくリサイクルの取組が求められ、国による指導・助言の対象になります(第7条、8条)。

③ ②のうち、多量の排出者等(多量事業用太陽電池廃棄者)※該当する数量要件は政令で今後設定

上記に加えて、以下が義務付けられます。

  • 処分方法・排出量・時期等を記載した排出実施計画(多量事業用太陽電池廃棄実施計画)の事前届出(第9条第1項)

届出が受理された日から、原則30日間は排出できません(第9条第3項)。排出等までの流れは、以下の小委員会の図の通りとなります。また、届出内容が判断基準に照らして著しく不十分な場合、国による勧告・命令の対象となり、命令違反には罰金が科されます(第9条第5項・第6項、第26条)。
届出には処分の方法を記載する必要があり、再資源化等以外の方法(埋立処分など)を選択した場合にはその理由を記載しなければなりません(第9条第1項第5号・第6号)。

(出典)環境省:太陽光発電設備リサイクル制度小委員会(第10回)資料より

なお、本法案における「事業用太陽電池廃棄者」とは、「事業用太陽電池の廃棄をし、又はしようとする者」と定義されています(第2条第4項)。太陽光発電設備リサイクル制度小委員会の議論では、解体工事を受注した解体業者(廃棄物処理法上の排出者)ではなく、解体工事の注文にあたってリサイクルか埋立かの決定権を持ち処分費用を負担する者、いわば「実質的な排出者」を指すものと説明されています。メガソーラー事業者の皆さまは、ご自身がこの「実質的な排出者」に該当する可能性が高い点にご留意ください。

2.リサイクラーの認定制度

費用効率的なリサイクルを促進するため、国がリサイクル事業者を認定する制度が創設されます(第12条)。
認定要件の詳細は主務省令で定められますが、小委員会ではパネル重量の約6割を占めるガラスの資源循環が特に重要視されています。

認定事業者への主な特例措置は次のとおりです。

  • 都道府県ごとの廃棄物処理法の許可が不要となり、広域的な収集運搬が可能(第14条)
  • 集約拠点(積替保管施設)やリサイクル施設における保管基準の特例(保管量上限の緩和)(第14条第4項・第5項)
  • 産業廃棄物処理事業振興財団による債務保証・助成金交付(第15条)

これらにより、以下の小委員会の図のように、リサイクル施設の空白地域への集約拠点設置や、既存事業者の設備増強、新規参入の促進が期待されます。

(出典)環境省:太陽光発電設備リサイクル制度小委員会(第10回)資料より

3.既存のリサイクル関連法との接続

本法案では、再資源化事業等高度化法における「認定高度分離・回収事業者」が処分を行う場合に、多量排出者の届出期間(原則30日)が短縮される仕組みが設けられています(第9条第4項第2号)。届出期間の短縮は、排出事業者にとって実務上のメリットとなります。

また、法案本文で言及はありませんが、小委員会資料では既存制度側の措置として「資源有効利用促進法の判断基準に基づく環境配慮設計の推進」が挙げられており、製造段階からリサイクルしやすい設計を促す方向性も示されています。

その他、基本方針の策定や製造業者への措置等も定められています。以下の通り、法案検討のための小委員会にて、全体像が紹介されています。

(出典)環境省:太陽光発電設備リサイクル制度小委員会(第10回)資料より

なお、本法案は公布から1年6カ月以内に施行される予定です(附則第1条)。メガソーラー事業者は2027年末頃からの適用開始が見込まれるため、今のうちから自社設備の排出時期・数量を把握し、対応方針を検討しておくことが重要です。

■DOWAの太陽光パネルリサイクル

今後、法案が成立すれば、多量排出者に該当する事業者はリサイクルの実施計画を事前に届け出る必要があり、認定リサイクル事業者との連携が不可欠になります。DOWAグループでは、将来の大量廃棄に向けて、使用済み太陽光パネルのリユース、リサイクル(金属、熱回収)に取り組んでいます。

DOWAグループの2拠点での処理体制と協力会社とのネットワークにより、日本全国から回収しています。解体撤去、収集運搬からリサイクルまで、一気通貫でサービスをご提供しています。また、当社は、化合物系と呼ばれるCd・Teなどで構成されている等、含有物の影響などでどうしてもリサイクルできない場合や破損した物でも受入が可能です。

DOWAグループでは、含有されている銀の製錬をはじめとして、すべての部品のリサイクルに取り組んでいます。含有物の影響などでどうしてもリサイクルできない場合も、DOWAグループで適切に処理を行います。

DOWAグループでは、以上のように太陽光パネルの処理・リサイクル事業を展開しています。
排出方法に不安がある方や、費用感を知りたい方など、お気軽にお問い合わせください。

ご相談、お見積(無料)はこちらから!

この記事は
DOWAエコシステム 企画室 後藤 が担当しました

2026.05.07 その他

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2026.04.20 メールマガジン

DOWAエコジャーナル ~DOWAグループのCFP算定 ほか~

DOWAエコジャーナル ~DOWAグループのCFP算定 ほか~

いつもお世話になっております。DOWAエコジャーナル 編集部です。
月に1回、環境対策、資源循環などに役立つ情報をニュースレターでご案内しております。

|TOPICS

  • 新着記事 脱炭素社会の歩き方 ~DOWAグループのCFP算定の取り組み
  • 新着記事 業界初、顧客向けScope3(カテゴリ5/廃棄物処理)における信頼性の高い一次データを提供 ~廃棄物処理プロセスのカーボンフットプリント算定システムを開発~
  • 新着記事 クラレとDOWAエコシステム、活性炭再生による資源循環事業の共同検討を開始
  • 新着記事 欧州電池規則とは? リサイクルに関連する内容を解説!
  • 新着記事 DOWAグループが応援する渡辺選手が国際大会に出場されました!
  • ほっとひと息 新しい季節の始まり、春色のひととき

|新着記事  脱炭素社会の歩き方 ~DOWAグループのCFP算定の取り組み
企業のGHG算定にまつわる内容を複数回に分けて掲載します。
今回は、最終回としてDOWAグループのCFP報告サービスの取り組みについてご紹介します。

|新着記事  業界初、顧客向けScope3(カテゴリ5/廃棄物処理)における信頼性の高い一次データを提供 ~廃棄物処理プロセスのカーボンフットプリント算定システムを開発~
当社は、廃棄物処理に伴うGHG排出量について一次データを提供するCFP報告サービスを新たに開始します。
提供サービスの内容について、ご紹介します。

|新着記事  クラレとDOWAエコシステム、活性炭再生による資源循環事業の共同検討を開始
当社は、株式会社クラレと、国内における活性炭の再生による資源循環事業の共同検討を開始しました。
共同検討の内容について、ご紹介します。

|新着記事  欧州電池規則とは?リサイクルに関連する内容を解説!
EU域内では、バッテリーの環境影響の削減とリサイクル促進を目的に欧州電池規則が施行されています。
本記事では、欧州電池規則のリサイクルに関連する部分を中心に解説します。

|新着記事  DOWAグループが応援する渡辺選手が国際大会に出場されました!
DOWAホールディングスは、プロバドミントンプレイヤーの渡辺選手とスポンサー契約を締結しています。
3月は、スイスオープン等の国際大会に出場されています!

|ほっとひと息  新しい季節の始まり、春色のひととき
・マジカルナイト”ファミリービュッフェ【ホテル椿山荘東京】
・北海道を感じる贅沢プラン【ホテルグレイスリー札幌】
・料理長おすすめ会席~金目鯛姿煮&鮑【伊東小涌園】

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2026.04.13 その他

『桃鉄2』の金属リサイクル系優良物件はどこで購入できるのか?

DOWAの取組

皆さんこんにちは、DOWAエコシステムの市原と申します。

この度、「桃太郎電鉄」(以下、桃鉄)に関して、DOWAグループに関係する部分を発見したため、PRの記事を掲載させていただきます。タイトルで既に察している方もいらっしゃると思いますが、是非ともご覧いただければと思います。

「桃鉄」とは

2025年11月に「桃鉄」シリーズ最新作である『桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~』が発売されました。

(出展) 桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~」

「桃鉄」は、1988年に発売された桃太郎電鉄がシリーズ化したゲームで、プレイヤーが鉄道会社の社長となって、国内の物件(会社)を購入して収益を上げていくビジネス要素を含んだゲームです。2023年には『桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~』という作品も発売され、国内に留まらず、世界を舞台とした「桃鉄」も楽しむことができます。

私は1989年にPCエンジンで発売された『スーパー桃太郎電鉄』から遊んでいた「桃鉄」古参ユーザーでして、最近でも妻・娘と3人で「桃鉄」を楽しませてもらっています。

現在はインターネットで多くのプレイヤーと気軽にゲームができますが、私の少年時代は学校帰りに友人らと家に集まり、お菓子を麦茶で流し込みながらワイワイガヤガヤ「桃鉄」をやっていました。なお、ファミコンにはコントローラーが2つしかないため、コントローラーを交代しながらゲームをすることになるのですが、不特定多数の友人らにより、常にお菓子の油膜がコントローラーを覆っていたことが記憶に残っています。当時は除菌ティッシュのようなものも無く、汚れに対する抵抗感が少なかったですね。

桃鉄「小坂」駅は

さて本題になりますが、1988年に初代『桃太郎電鉄』が発売されてから37年以上の年月が経ち、多くのシリーズ作品が発売されてきました。各作品では、その時代情勢に合わせて様々な物件が追加されてきましたが、今回の新作では、環境事業に関わる物件、『金属リサイクル系の物件』が登場しました。物件名は「金属スクラップ工場」と「レアメタル工場」となっており、秋田県にある『小坂駅』で購入できる物件となります。

©さくまあきら ©Konami Digital Entertainment
(出展) 桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~」

この小坂駅は、1909年にDOWAグループの鉱石を運ぶために運営された貨物駅でしたが、1994年に閉鎖され、現在は小坂町が運営する小坂鉄道レールパークとして活用されています。

(出展) 小坂鉄道レールパーク

「桃鉄」唯一の金属リサイクル系優良物件は「小坂」駅にあり!

まさかの「桃鉄」での小坂駅登場に正直驚きました。上述していることにも繋がりますが、金属リサイクル系物件がある『小坂』は、資源循環や環境改善に取り組むDOWAグループが実在する事業拠点で、物件名のとおり、PCや使用済みスマートフォン等に含まれる電子基板から希少な金属をリサイクルしています。更にはリサイクルできない廃棄物の適正処理・適正管理も実施しており、環境保全にも大きく貢献をしている会社です。

PCや使用済みスマートフォン等に含まれる電子基板から希少な金属をリサイクル

私は2006年から環境事業に携わってきましたが、この20年間で企業や人々の環境に対する見方や考え方が大きく変わってきたと感じています。ニュースや特番でも気候変動や生物多様性など、環境に関する報道がなされる機会もかなり増え、企業や国民の環境に対する意識がかなり醸成されたと思います。

そういった背景からも、桃鉄で環境事業に関わる物件が登場したことは時代情勢に倣った結果なのかと思い、またその中で『小坂駅』を選んでいただいたことは会社としても個人としても非常に喜ばしいことです。

これを機に、皆さんにも「小坂」をよく知っていただき、「桃鉄」の世界から資源循環社会の構築に貢献いただければ幸いです。また、「桃鉄」でも現実でも、東北にお越しの際は是非とも「小坂」まで足を延ばしていただき、環境事業会社といえばDOWAということをご記憶ください。

「桃鉄」は学習教材!?

最後に、大人になった今でも「桃鉄」に助けられていることがあります。それは国内の地域名や地域産業(特産品など)を把握できていることです。出張などで遠出する際、目的地の地域産業はしっかりと記憶に残っており、ゲーム内での物件価格だけでなく収益性なども案外覚えているものです。特産品も覚えているので、出張先の夕食を考える手間もかかりません。

「桃鉄」は単なるゲームを楽しむツールだけでなく、地域名や地域産業を学ぶことができるという「社会の勉強」に通じています。実際、『桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~』というデジタル教材が学校教育機関向けに無償で提供されていることからも、楽しく勉強を学べるツールだということが分かります。

このような説明を子供の頃の私も両親に向けてプレゼンした思い出があります。当時は、某ゲーム名人が提唱した『ゲームは1日1時間』というルールがそこかしこの家庭で定められていました。守っている子供らは少なかったと思っているのですが、いまと違ってテレビが一家に一台しかなかったため、相撲と野球の時間になると強制的にゲームは終了せざるを得ない時代でした。あの頃の相撲と野球は、自分にとって生涯の敵とまで思ったものです(※相撲と野球に罪はありません)。

そんな中、私は『桃鉄は学習教材である』ということを両親へ必死にアピールし、どこの地域にどういった産業があるのかをスラスラと説明しました。その様子を見て両親も納得し、「桃鉄」は他のゲームに較べてプレイ時間が寛容だったゲームの一つだったと思います。

それを笠に着て、休日は朝から「桃鉄」三昧をしていると、お昼ごろに掃除機を持った母親が現れ、掃除をしながらゲーム機もろとも掃除機で吹っ飛ばして電源を落とすという強制終了をさせられました。セーブデータが消失してしまった喪失感たるや、子供心に大きなダメージを与えたものと思います。とはいえ、翌日にはまた初めからゲームをしていたので、こういうところも含めてメンタルが鍛えられたのかもしれません。

ただ、いまだに娘とゲームをしている最中、妻の掃除機の音が鳴り響くとトラウマのようにゲーム機を持ち上げ、ゲーム機を守る行動をしてしまいます。

この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室 市原 が担当しました

2026.04.01 カーボンニュートラル

脱炭素社会の歩き方 ~DOWAグループのCFP算定の取り組み

DOWAの取組カーボンニュートラル環境コンサル

排出量取引制度(GX-ETS)が開始されることとなり、CO2などの温室効果ガス(GHG)が、お金と同様の経済価値を持つ社会の実現が、いよいよ現実味を帯びてきました。そんな「脱炭素社会の歩き方」として、数回に分けて、企業のGHG算定にまつわる動きを取り上げていきます。

今回は、最終回として、DOWAグループのCFP算定の取り組みについて、ご紹介します。

■サービス分野のCFP・EPD

3月26日付プレスリリースのとおり、当社は、廃棄物業界としては初めて、顧客別に廃棄物処理サービスのCFP(Carbon Footprint of Product;製品のカーボンフットプリント)を算定し、実態に即したScope3・カテゴリ5の一次データとして提供するサービスを開始しました。

CFPとは、製品・サービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通したGHG排出量を、CO2排出量として換算した値のことです(過去記事:2025年12月)。本サービスの場合は、一般的な製品のライフサイクルの「原材料調達」が廃棄物・副資材の調達、「生産」が焼却処理、「流通・販売」「使用・維持管理」は無く、「廃棄・リサイクル」が焼却残渣の廃棄・リサイクルに相当します。

また、当社の算定システムは、ISO 14067:2018及びGHG Protocol Product Standardへの準拠について、国際的な認証機関であるインターテック・サーティフィケ―ション株式会社から、ISO 14064-3:2019に基づく妥当性確認を受けています。

製品系のCFP第三者検証(=検証/Verification)は、過去に取得されたデータに基づいて導き出されたCFP算定結果の基準への適合を確認するのに対し、システム系のCFP第三者検証(=妥当性確認/Validation)は、将来CFP算定結果を導き出すデータ収集や算定に関するシステムの、基準への適合を確認します(過去記事:2026年2月)。

つまり、当社が開発し、妥当性確認を取得した算定システムにより導き出されるCFPは、例えば、2025年度のデータを2026年度のデータに入れ替えた場合においても、高い客観性で国際標準への準拠が担保されるということになります。

建築物LCA制度の導入に向けて、建材関係ではISO14065に基づくEPD(Environmental Product Declaration;環境製品宣言;ISO14025に準拠する環境ラベル)の取得が増加していますが(過去記事:2026年1月)、国内で一般社団法人サステナブル経営推進機構(通称:SuMPO)が運営するEPD(SuMPO EPD)には、廃棄物処理サービスに関するPCR(Product Category Rule;プログラムで決められた製品別の算定ルール)はありません。サービス分野のPCRも使用済み製品回収サービスの1件しかなく、このPCRを用いて公開されているEPDもありません。

一方、海外に目を向けると、スウェーデンのEPDであるEPD Internationalでは、サービスに関するPCRは、クリーニングや観光など、8件があり、サービス分野のPCRを用いて公開されているEPDも12件あります。

廃棄物処理サービスのPCRとしては、「Solid waste collection, treatment and disposal services(固形廃棄物の収集、処理及び処分サービス)」があり、このPCRを用いて公開されているEPDとしては、イタリアのEssere SPA社の医療廃棄物の焼却処理サービスのEPDがあります。さらに、新たな廃棄物処理サービス関連のPCRとして、「Waste and scrap recovery (recycling) services(廃棄物及びスクラップ回収(リサイクル)サービス)」も現在開発中です。

このように、海外では、日本と比べて、廃棄物処理サービスを含むサービス分野でのEPDの算定・取得が進んでいることが分かります。

■金額ベースの廃棄物処理原単位の課題

当社の廃棄物処理サービスのCFP報告サービスは、お客様のScope3・カテゴリ5の一次データとして活用いただくことを想定しています。
Scope3の算定には、金額ベースの原単位を使うことが一般的ですが(過去記事:2025年11月)、環境省のサプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベースで提供されている廃棄物処理に関する金額ベースの原単位は、「廃棄物処理(公営)」(16.37t-CO2eq/百万円)と「廃棄物処理(産業)」(7.81t-CO2eq/百万円)の2つだけです。

これらの原単位の元となっている2005年産業連関表の平成17年(2005年)産業連関表(-総合解説編-)によれば、「廃棄物処理(公営)」と「廃棄物処理(産業)」は、いずれも、日本標準産業分類の中分類85「廃棄物処理業」に該当し、そのうち、地方公共団体が行う活動を「廃棄物処理(公営)」、民営事業所が行う活動を「廃棄物処理(産業)」とすると定義されています。

そこで、日本標準産業分類(平成14年3月改定)分類項目表を見てみると、中分類85「廃棄物処理業」には、以下のような産業が含まれています。

  • 一般廃棄物処理業:し尿収集運搬業、し尿処分業、浄化槽清掃業、浄化槽保守点検業、ごみ収集運搬業、ごみ処分業、清掃事務所
  • 産業廃棄物処理業:産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処分業、特別管理産業廃棄物収集運搬業、特別管理産業廃棄物処分業
  • その他の廃棄物処理業:死亡獣畜取扱業、他に分類されない廃棄物処理業(放射性廃棄物収集運搬業・処理業など)

ここから分かるのは、2つの金額ベースの原単位で対象となっている廃棄物には、し尿から特別管理産業廃棄物まで、処理方法や管理の厳格さが異なるものが含まれており、活動についても、清掃・保守点検、収集運搬、処分(※この中には、海洋投入、焼却、埋立、破砕・圧縮、堆肥化、廃酸・廃アルカリ処理などが含まれます)など、多様なものが含まれているということです。

積み上げベースの原単位であるAIST-IDEAver3.5の場合、中分類「88廃棄物処理業」には、廃棄物の種類や処理方法別に193の原単位があり、その大部分を占めるkgベースの原単位で比較してみると、廃棄物1kg当たりのGHG排出量には、最大で10,000倍もの開きがあります。

物理量ベースの原単位と金額ベースの原単位を直接比較することはできませんが、金額ベースの排出原単位は、これほど異なる活動を全部含めて1つにまとめたものであり、企業が自社のScope3・カテゴリ5の実態を知るには、原単位として幅が広すぎることが分かります。

当社が新たに始めたサービスは、このような課題の解決と、お客様のScope3・カテゴリ5の実質的な削減ソリューションの提供を目指したものとなります。

■おわりに

当社が始めたサービスと類似の国内事例としては、ヤマト運輸株式会社が2025年11月に開始した温室効果ガス排出量提供サービスがあります。これは、より実態に即したScope3・カテゴリ4・9の一次データを顧客に提供するというもので、算定基準については、物流に特化した国際規格であるISO 14083:2023が使用されています。

これまで、カテゴリ1(購入した製品・サービス)ばかりが注目されてきたScope3ですが、GHGプロトコルの改定案では、カテゴリ5における廃棄物輸送の算定義務化、カテゴリ6における宿泊の算定義務化が議論されるなど、今後は、カテゴリ1以外においても、実態に即したサプライヤーからの一次データの重要性が、高まっていく可能性が考えられます。

古屋 この記事は
イー・アンド・イー ソリューションズ 古屋 が担当しました

2026.04.01 サーキュラーエコノミー

クラレとDOWAエコシステム、活性炭再生による資源循環事業の共同検討を開始

DOWAの取組

DOWAエコシステムは、株式会社クラレ(本社:東京都千代田区大手町二丁目6番4号、社長:川原 仁、以下 クラレ)と、国内における活性炭再生による資源循環事業の共同検討を開始しました。

近年、環境保全や持続可能な社会の実現に向けた取り組みが世界的に加速しています。

活性炭は、浄水処理、大気浄化、エネルギー関連などの産業用途および民生用途において、幅広い分野で活用されており、環境意識の高まりを背景に、その需要は一層拡大しています。また、資源循環の観点から使用済み活性炭の再生が期待されています。一方で、使用済み活性炭はさまざまな物質を吸着しているため、その再生には、高度な再賦活化を軸とした適正に管理されたプロセスが不可欠です。

※再賦活化:活性炭に吸着された物質を高温で分解・ガス化して除去し、細孔を再び活性化させる再生技術。

こうした状況を踏まえ、DOWAとクラレは、それぞれの技術と知見を活かし、活性炭の製造・供給から回収・再生までを一貫して行う資源循環事業を共同検討し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化してまいります。

【両社の優位性】

DOWA:
使用済み活性炭の適正処理および全国区での回収ネットワーク、各種リサイクルに関するノウハウ
クラレ:
活性炭の製造・販売、再賦活技術および品質保証、活性炭をベースとしたソリューション提供

DOWAは、ライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減と資源の有効活用に向け、リサイクルを一体的に推進することにより、循環のクオリティを追求し、持続可能な社会の構築に貢献していきます。

2026.04.01 カーボンニュートラル

業界初、顧客向けScope3(カテゴリ5/廃棄物処理)における信頼性の高い一次データを提供 ~廃棄物処理プロセスのカーボンフットプリント算定システムを開発~

DOWAの取組

DOWAエコシステムは、当社グループに廃棄物処理を委託している顧客を対象に、廃棄物処理に伴う温室効果ガス(GHG)排出量について、信頼性の高い一次データを提供するカーボンフットプリント*1(CFP)報告サービスを、2026年6月より開始します。

本サービスは、サステナビリティ開示基準*2(SSBJ基準)に基づいた企業情報開示で重要性が高まるScope3*3(カテゴリ5/廃棄物処理)について、処理プロセスにおける実データを用いて顧客ごとにGHG排出量を算定・報告するものです。

本サービスの提供にあたり、DOWAエコシステムは、廃棄物処理プロセスのCFP算定システムを独自に開発し、2026年3月18日付けで第三者妥当性確認を取得しました。なお、第三者妥当性確認を取得したシステムによる顧客単位でのCFP報告サービスは、廃棄物処理業界では国内初*4となります。

  • *1 製品やサービスの原材料調達から使用、廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体で発生する温室効果ガス排出量をCO2排出量として換算した値。
  • *2 サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が策定した、日本企業向けのサステナビリティ情報開示基準。国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が定める国際基準との整合性を確保しつつ、日本の法制度や企業実務に配慮して設計されており、気候変動を含むサステナビリティ関連のリスクおよび機会について、財務的影響の観点からの開示を求めている。
  • *3 企業活動に伴う温室効果ガス排出量は排出源別にScope1~3に分類される。Scope1・2は自社で直接またはエネルギー使用により発生する排出量を指す一方、Scope3は原材料調達、物流、廃棄物処理など、サプライチェーン全体で発生する排出量を対象とする。Scope3は15のカテゴリに細かく分類され、企業活動の持続可能性を評価する観点から、その把握と開示の重要性が高まっている。
  • *4 当社調べ(2026年3月26日時点)

背景

2025年3月に公表されたSSBJ基準に基づき、東京証券取引所プライム市場上場企業に対しては、2027年3月期以降からScope1~3を含む気候変動関連情報の開示が段階的に義務化されます。従来のScope3の算定では、環境省が公表する排出係数などを用いた二次データによる推計が一般的でしたが、SSBJ基準では、企業活動の実態をより正確に反映した、サプライヤーから直接提供を受ける一次データを用いた情報開示が推奨されています。

現在、製造分野においては、製品のCFPが積極的に算定され、一次データとしての提供が拡大しています。一方で、廃棄物処理分野では、廃棄物の種類やその輸送が複雑であることに加えて、回収から最終処分までのプロセスの幅が広く、データ基盤の整備も十分進んでいないことなどから、他の業界と比較して一次データの提供が遅れています。

CFP算定システムの概要

DOWAエコシステムが独自に開発した廃棄物処理のCFP算定システムは、自社で運用している廃棄物管理データベースおよび購買・操業管理データベースなどから活動量を取得し、信頼性の高いデータベースにより提供される廃棄物・輸送・ユーティリティ・副資材に関する排出係数を用いて、顧客・プロセスごとにGHG排出量を算定し、集計する仕組みです。

今回、当社グループの廃棄物処理拠点であるエコシステム千葉における廃棄物処理を対象に、国際的な認証機関であるインターテック・サーティフィケ―ション株式会社(東京都港区虎ノ門4丁目3番13号 資本金:5,000万円 社長:木村 朋聡)の妥当性確認により、限定的保証を取得しました。これにより、本システムのISO 14067:2018およびGHG Protocol Product Standardへの準拠について、ISO 14064-3:2019に基づき妥当性が確認されました。

廃棄物処理プロセスのCFP報告サービス

業界初となる廃棄物処理プロセスのCFP報告サービスは、DOWAエコシステムグループに廃棄物処理を委託している顧客を対象に、処理プロセスにおける実データを用いて顧客ごとのGHG排出量を算定し、有償で提供するものです。

本サービスでは、廃棄物・焼却残渣や副資材の輸送、焼却処理に関わるユーティリティや副資材、その後の最終処分までを含めた、高精度かつ網羅性の高いGHG排出量データを提供します。これにより、廃棄物処理分野においても、信頼性を有する一次データの提供が可能となり、Scope3の算定精度向上に加え、排出量の可視化を通じた削減検討や、開示業務の効率化に貢献します。

サービス開始時点では、今回の妥当性確認の対象組織であるエコシステム千葉における廃棄物処理を対象としますが、同様の廃棄物処理を行っている秋田県や岡山県などの拠点にも順次展開していく予定です。

2026.04.01 カーボンニュートラル サーキュラーエコノミー

欧州電池規則とは?リサイクルに関連する内容を解説!

LIBリサイクル

2023年8月から施行されている欧州電池規則(REGULATION (EU) 2023/1542)は、EU域内におけるバッテリーの環境影響の削減とリサイクル促進を目的とする規制です。
今回は、欧州電池規則について、リサイクルに関連する部分を中心に説明します。

■欧州電池規則とは?

欧州電池規則(REGULATION (EU) 2023/1542)は、バッテリーの環境負荷を減らし、持続可能な資源利用を促進することを目的とする欧州連合の規則です。リサイクルに関連するところでは、バッテリーの回収率や原材料に含めるべきリサイクル原料の割合、処理のルールなどの規則が定められています。

EUに上市する製品にかかる規制ということで、規則案の段階から日本国内でもその内容が注目されていました。これまでDOWAエコジャーナルでは規則案の段階で動向を記事にしていましたが、改めて規則について、リサイクルに関連する部分をご紹介します。
※以下、掲載されている条文は欧州電池規則の条文を指します。

■電池の回収率が定められている

可搬型電池(portable batteries)の製造業者、拡大生産者責任を負う団体は、使用済み可搬型電池の回収目標を以下の通り達成する必要があります(第59条の3)。

期日 回収目標
2023年12月31日まで 45%
2027年12月31日まで 63%
2030年12月31日まで 73%

販売業者には、使用済みバッテリーを無償回収する義務が課されます(バッテリーを含む廃棄物には適用されません)(第62条)。また、エンドユーザーが使用済みのバッテリーを他の廃棄物とは分別して廃棄する点も規則に含まれています(第64条)。

■リサイクル原材料を使う必要がある

容量が2kWhを超える産業用電池(電気自動車用電池等、一部を除く)には、廃棄物から回収されたコバルト、リチウム、ニッケル、鉛が、以下の割合以上含まれている必要があります(第8条の2)。

Co
(コバルト)
Pb
(鉛)
Li
(リチウム)
Ni
(ニッケル)
2031年8月18日以降 16% 85% 6% 6%
2036年8月18日以降 26% 85% 12% 15%

■処理時の注意点とリサイクル目標

回収された廃バッテリーは、廃棄処分してはならず、またエネルギー回収の対象にもならないとされています(第70条)。廃バッテリーはすべてリサイクル工程へ投入し、以下の目標を達成する必要があります(第71条および付属書Ⅻ)。

○リサイクル効率の目標(付属書Ⅻ パートB)
期日 リサイクル効率目標
2023年12月31日まで ・鉛蓄電池の平均重量の75%
・リチウム電池の平均重量の65%
・ニッケル・カドミウム電池の平均重量の80%
・その他廃電池の平均重量の50%
2030年12月31日まで ・鉛蓄電池の平均重量の80%
・リチウム電池の平均重量の70%
○回収率の目標(付属書Ⅻ パートC)
Co
(コバルト)
Pb
(鉛)
Cu
(銅)
Li
(リチウム)
Ni
(ニッケル)
2027年12月31日まで 90% 90% 90% 50% 90%
2031年12月31日まで 95% 95% 95% 80% 95%

なお、リサイクル効率や回収率の計算については、2025年3月にEUから追加で欧州委員会委任規則が出されています。廃バッテリーのリサイクル効率や材料の回収率の算出方法、文書化の際の様式などが掲載されています。

> COMMISSION DELEGATED REGULATION (EU) 2025/606

■バッテリーパスポート

以前の記事でもご紹介しましたが、バッテリーにはバッテリーパスポート(BP)が付与されます。具体的には、市場に出されるすべてのLMTバッテリー(Light Means of Transport;電動バイク等用)、容量2kWh以上のすべての産業用バッテリー、すべての電気自動車用バッテリーが該当します。2027年2月18日以降に施行されます(第77条)。
以下の通り、再生可能資源の含有率を含むことになっているため、リサイクルにも関連する内容になります。

○BPへ添付される情報の例(付属書XIIIより)

  • 製造者、製造年月日、重量など、バッテリーに関する一般情報(付属書Ⅵに掲載)
  • バッテリーの材料構成
  • カーボンフットプリント情報
  • 再生可能資源の含有率
  • 定格容量   など

■おわりに

欧州電池規則は既に発効していますが、リサイクルに関する義務については2030年以降にもまたがるスケジュールで目標が設定されています。事業がEUへの上市を伴う場合、今後も新たな目標達成が求められることになります。

当社もリチウムイオン電池のリサイクルを行っており、EU市場の目標も勘案しながら、より効率的なリサイクルを目指してまいります。

この記事は
DOWAエコシステム 企画室 後藤 が担当しました