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米国環境保護庁(EPA)がPFOAとPFOSをスーパーファンド法の有害物質に指定することを最終決定

米国環境保護庁(EPA)は、2024年4月10日にPFASを飲料水基準に指定したのに引き続き、2024年4月19日にPFOAとPFOSをスーパーファンド法の有害物質に指定する最終規則を公布しました。
今回は、その概要をお知らせします。

(出典)米国環境保護庁ホームページ
Biden-Harris Administration Finalizes Critical Rule to Clean up PFAS Contamination to Protect Public Health
Designation of Perfluorooctanoic Acid (PFOA) and Perfluorooctanesulfonic Acid (PFOS) as CERCLA Hazardous Substances

■スーパーファンド法とは

包括的環境対応対策補償責任法(CERCLA:Comprehensive Environmental Response, Compensation, and Liability Act)は、1970年代の環境汚染事件を契機に1980年にアメリカで制定された法律で、一般にスーパーファンド法と呼ばれています。

スーパーファンド法では、政府が直接、浄化対策を実施する権限を持ち、汚染サイトに関係する潜在的責任当事者を特定し、責任を負わせます。
政府ファンド(スーパーファンド)を用いることで、汚染責任者の特定を待たず早期の対策が可能となります。また、汚染責任者が特定されない場合は、汚染に関与した全ての者を潜在的責任当事者(PRP:Potential Responsible Parties)に指定し、費用負担を強制することができます。

スーパーファンド法で指定される有害物質は、広く普及していて、移動性が高く、難分解性であるなどの観点により800以上の物質が指定されています。

■最終規則の内容

2024年4月19日にEPAは、PFASのうち、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)とPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)をスーパーファンド法の有害物質に指定する最終規則を公布しました。

発効は2024年7月8日です。

■今回の規制による影響

PFOAやPFOSがスーパーファンド法の有害物質に指定されたことにより、PFOAやPFOSによる土壌や地下水の汚染が発覚した場合は、汚染責任者へ汚染の調査や浄化費用を負担させることが可能となります。

さらに、事業者が1ポンド(453.6g)以上のPFOA・PFOSを放出した場合に、国家対応センター(National Response Center)等に24時間以内に報告することも義務付けられ、PFOAとPFOSが危険物輸送法(Hazardous Materials Transportation Act)に基づく有害物質として規制されることとなります。

また、連邦機関が土地などの資産を譲渡・売却する場合には、その資産におけるPFOAやPFOSの保管、排出、廃棄に関して告知することと、汚染が浄化されたこと、または必要に応じて将来追加の浄化対策を行うことの保証が義務付けられます。

■最後に

アメリカでは2021年に制定されたPFAS戦略的ロードマップに基づいて、PFAS製造や利用における化学物質管理、廃棄・処理技術の評価、法的拘束力のある飲料水基準の制定などの一連の政策が進められてきました。

今回のスーパーファンド法の有害物質としてPFOAとPFOSを指定したことにより、土壌や地下水の調査、浄化対策など、汚染サイトを改善する取組みが本格化することが予想されます。


上田 この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室
上田 が担当しました

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