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DOWAエコジャーナル

2026.03.02 サーキュラーエコノミー

レアメタルとは何か?

DOWAの取組リサイクル

スマートフォン、パソコン、電気自動車、そして医療機器。私たちの生活を劇的に便利にしているハイテク機器には、必ずと言っていいほど「レアメタル」が使われています。

別記事でレアアースについて解説しましたが、レアアースとレアメタル、なんだか名前が似ていますね。お互いにどのような関係性なのか、またそれぞれの違いは何なのか、分かりやすく解説します。

1. レアメタルは「希少な金属」の総称

レアメタルとは、以下の金属のグループを指します(ただし、どの金属がレアメタルに分類されるかの定義は、国や時代によって変わります)。

  1. 資源の偏在性が高く、我が国にとって地政学的リスクが高い地域に偏っているケースが多い。
  2. レアメタルの市場はベースメタルと比較して小さく、価格のボラティリティが高い。
  3. 製品開発動向により需要が影響を受けやすい。
  4. 他の鉱石の副産物として生産されるレアメタルの供給は、主生産物の供給に左右されるため、副産物の需要動向に応じた供給を行うことが困難。
    (経済産業省「新・国際資源戦略の策定に向けた論点」より)

実はレアメタルという呼称は日本独自の用語で、海外では同じような意味合いの言葉として『マイナーメタル』という呼称が使われています。
(一方で流通量が多い鉄やアルミニウム、銅などは『ベースメタル』と呼びます。)

日本では34種の鉱物(元素としては55元素)をレアメタルとして指定しています。よく混同されるのが「レアアース」との違いです。結論から言うと、「レアメタルに指定されている元素の一部がレアアース」という関係です。次の図の通り、レアメタルという大きなくくりの中にレアアースが含まれています。

図1. レアメタルとレアアースの関係
図2. 周期表(赤塗がレアメタル、青字がレアアース)
表 レアメタル一覧(色付はレアアース)
LiリチウムBeベリリウムBホウ素
C炭素Fフッ素Mgマグネシウム
Siケイ素ScスカンジウムTiチタン
VバナジウムCrクロムMnマンガン
CoコバルトNiニッケルGaガリウム
GeゲルマニウムSeセレンRbルビジウム
SrストロンチウムYイットリウムZrジルコニウム
NbニオブMoモリブデンRuルテニウム
RhロジウムPdパラジウムInインジウム
SbアンチモンTeテルルCsセシウム
BaバリウムLaランタンCeセリウム
PrプラセオジムNdネオジムPmプロメチウム
SmサマリウムEuユウロピウムGdガドリニウム
TbテルビウムDyジスプロシウムHoホルミウム
ErエルビウムTmツリウムYbイッテルビウム
LuルテチウムHfハフニウムTaタンタル
WタングステンReレニウムOsオスミウム
IrイリジウムPtプラチナTlタリウム
Biビスマス

2. レアメタルはどこで使われているか

レアメタルは、元素ごとに特別な性質を持っています。その性質を生かして、私たちの生活の様々なところで使われています。以下にいくつか例をあげます。

クロム:
耐食性があり、ステンレスの材料となります。
チタン:
軽くて強いため、航空機の機体やキャンプ用品など軽くて強い素材が必要な分野につかわれます。
タングステン:
非常に硬く熱に強いため、ドリルの刃などに使われます。
プラチナ:
触媒作用があり、車の排ガスをきれいにする浄化装置に使われます。

3. レアメタルは世界中で取り合いになっている

現在、レアメタルは世界中で取り合いになっています。そうなった背景には以下のような深刻な理由があります。

  1. 産地の偏り:特定の国に埋蔵が集中しているため、政情不安や輸出規制があると、手に入らなくなるリスクがあります。
  2. 需要の増加:脱炭素(カーボンニュートラル)に向けたEVシフトなどにより、バッテリー用のリチウムや軽量素材のチタンなどの需要が膨れ上がっています。

4. 日本の切り札は「都市鉱山」

資源の少ない日本ではレアメタルは海外からの共有への依存度が高い金属です。そんな日本にとって、国際情勢が不安定な状況下でのレアメタル確保は死活問題です。そこで注目されているのが『都市鉱山』です。

私たちの使い古したスマホや家電の中には、実は大量のレアメタルが眠っています。これらを回収して再び資源として使う『都市鉱山』の開発について、DOWAグループは積極的に取り組んでいます。

私たちDOWAグループは世界トップレベルの都市鉱山からのリサイクル技術を保有しており、レアメタルについては以下の11元素を生産しています。

LiリチウムSeセレンSbアンチモン
TeテルルBiビスマスGaガリウム
InインジウムPtプラチナNiニッケル
GeゲルマニウムPdパラジウム

峯川 この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室 峯川 が担当しました

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