環境省の「第38回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会」が、2025年10月20日に行われました。今回は、その中で議題に上がった「使用中の低濃度PCB含有製品等の届出事項及び方法(案)」の、PCB処理期限である2027年(令和9年)3月末以降の制度的措置の検討内容についてご紹介いたします。
■低濃度PCB廃棄物とは
PCB廃棄物は、PCBの濃度により「高濃度PCB廃棄物」と「低濃度PCB廃棄物」に区分されています。
低濃度PCB廃棄物は、下図の3種類(①低濃度PCB廃油、②低濃度PCB汚染物、③低濃度PCB処理物)に区別されています。
有害性の観点から、日本国内では2001年にポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(以下、PCB特措法と省略)が成立・施行されました。この法律に基づき、2027年(令和9年)3月31日を期限にPCB廃棄物を処分することが義務付けられています。
■検討会内で検討された内容
2025年10月20日の第38回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会では、低濃度PCBに関する課題の対応状況などが議題に上がりました。そのうち、「使用中の低濃度PCB含有製品及び同疑い物の届出の義務化」について、中央環境審議会循環型社会部会廃棄物処理制度小委員会(第7回)で示された以下の方針が紹介されました。
- 課題
- 低濃度PCB廃棄物はPCB特措法に基づき、2027年(令和9年)3月末までに処分が義務付けられているが、処理期限以降も使用中の低濃度PCB使用製品及び同疑い製品(以下、低濃度PCB使用製品等という)について、ストックホルム条約に定める環境上適正な管理及び適正処理を確実に実施する必要がある。
- 現在、低濃度PCBを含む使用製品には規制がなく、処理期限以降に、使用機器の寿命等により不要となった低濃度PCB使用製品が、新たな廃棄物として発生することが見込まれ、その適正処理の確保が課題となっている。
- 取り組みの基本的な方向性
- 新たに発見され、または低濃度PCB使用製品等が不要となった低濃度PCB廃棄物を確実に処理するため、届出を行い一定期間内の処理を義務付けることを基本とした制度的措置の検討を進める。
- ストックホルム条約の環境上の適正な管理遵守を履行するため、使用中の低濃度PCB使用製品等からのPCBの飛散流出を防止するために、管理の強化や廃止後の廃棄までのトレーサビリティの確保を基本とした制度的措置の検討を進める。
(出典)第38回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会議事次第・資料(環境省)
つまり、上記の「基本的な方向性」では、2027年度以降は、PCB廃棄物は適正処理のために届出を行い、一定期間内に処理しなければならないという内容になっています。今後は環境省及び今後開催されるPCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会において検討が継続されます。義務化に向けての詳細が審議されることが予想されるため、引き続き動向を追う必要があります。
PCB廃棄物処理のネットワークを全国に複数保有するDOWAグループとしても、動向をウォッチしていきます。
■DOWAグループのPCB処理ネットワーク
DOWAグループはPCB処理施設を、秋田県・千葉県・岡山県に4施設保有しています。また、積替保管施設も岡山県に保有しています。
DOWAグループのPCB処理の特徴として、大型機器の場合でも、低床トレーラーで運搬可能なサイズ・重量であればそのまま受入可能であることが挙げられます。秋田県(エコシステム秋田)・岡山県(エコシステム山陽)の大型炉で、安全に処理を実施します。また、事前解体を含め、グループで事前調査から収集運搬・処理まで一貫した対応が可能です。
PCBに関する調査や収集運搬・処理でお困りの場合は、お見積りは無料ですのでお気軽にお問い合わせください。
この記事は
エコシステムジャパン株式会社 伊藤 が担当しました













