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DOWAエコジャーナル

2026.06.01 廃棄物管理

塗膜くずに潜む“鉛”のリスクとは? ~DOWAの鉛・PCB含有塗膜くずの処理・リサイクル~

DOWAの取組リサイクル廃棄物処理

橋梁などのインフラ老朽化に伴い、補修工事が全国で実施されています。それに伴った鉛・PCB含有塗膜くずの処理についての課題と、DOWAグループの取り組みについてご紹介いたします。

■インフラの更新とともに顕在化する古い塗膜の課題

全国の橋梁や各種鋼構造物(タンク、プラント設備、鉄塔など)は、高度経済成長期に集中的に整備され、現在は更新・補修の需要が急速に高まっています。特に橋梁は、日本国内に存在している729,548橋のうち、建設後50年を経過し老朽化が懸念される橋梁は約32%に達しています。

(出典)道路メンテナンス年報(令和6年度)(国土交通省)

国土交通省は2013年に「インフラ長寿命化基本計画」を策定し、全国のインフラについて計画的な維持管理・更新を進める方針を示しました。今後数十年にわたり老朽化対策が継続的に必要であるとされています。

(出典)インフラ長寿命化基本計画(国土交通省)

こうしたインフラの補修工事の現場で近年特に問題となっているのが、塗膜に含まれる鉛やPCBなどの有害物質です。工事業者などの方は適切な調査・処理を怠ると、作業者の健康被害、法令違反、作業環境の追加整備による工期遅延などのリスクにつながる可能性があります。

塗膜くず

■なぜ塗料に鉛が含まれているのか

昭和40年代〜平成中期(概ね1965〜2010年頃)に建設された橋梁の塗料は、鉛を数十%から十数%程度含有している場合が多くあります。鉛が広く使われた背景には以下の特性があります。

  • 防錆効果が高い
  • 顔料(黄鉛など)として発色が良い
  • 硬化促進剤として優秀で作業性が良い

しかし、鉛は体内に蓄積し 神経障害・貧血・腎機能障害 などを引き起こすことが知られており、利用分野が広がる中で、使用が制限されています。現在の防錆塗料は 、JIS K 5674(鉛・クロムフリーさび止めペイント)などに基づき、鉛を含まない製品が使用されています。

(出典)鋼橋の塗装塗替え工事における鉛対策について(滋賀県)
(参考)鉛中毒予防規則の施行について(◆昭和42年03月31日基発第442号)(厚生労働省)

なお、橋梁や設備の旧塗膜には、鉛だけでなくPCBが含まれるケースも報告されています。特に1960〜70年代の塩化ゴム系塗料ではPCB使用例があり、鉛と併せて事前調査が求められる場面もあります。 PCBの有無は処理区分や工期に影響するため、早期の分析が重要です。

■塗膜くずに潜む鉛のリスク

鉛は以下のような健康被害を引き起こすおそれがあります。

  • 神経障害
  • 貧血
  • 腎機能障害

特に、塗膜剥離時に発生する 粉じんや塗膜くずは、作業者や周辺環境に影響を与える可能性があるため、事前調査や適正な処理が必須です。そのため、各省庁は以下のような規制を整備しています。

  • 厚生労働省 鉛中毒予防規則の遵守(含鉛塗料の管理強化)
  • 環境省 鉛含有塗料の危険性の明確化(廃棄物処理基準)
  • 国土交通省 公共工事での鉛含有塗料の使用禁止

鉛の溶出量や廃棄物の種類によっては、特別管理産業廃棄物に指定される場合もあり、注意が必要です。処理を委託する場合には、許可や処理能力を有する処分業者に委託する必要があります。

(参考)特別管理産業廃棄物の判定基準(廃棄物処理法施行規則第1条の2)(環境省)
> 廃棄物処理法解説 はじめの一歩(その7) 特別管理産業廃棄物かどうかの判断 ~汚泥:濃度による判定基準~

また、PCBについても注意が必要です。PCBは難分解性で環境中に残留しやすく、体内に蓄積することで、肝機能障害や皮膚疾患などの健康被害を引き起こすことが知られています。
さらに、発がん性や次世代への影響も懸念されている有害物質です。塗膜の剥離時には、PCBが付着した粉じんや塗膜くずが発生する可能性があるため、鉛と同様に飛散防止や適切な管理が重要となります。

■DOWAグループの鉛・PCB含有塗膜くずの処理・リサイクル

DOWAグループのエコシステム小坂では、低濃度PCBを含む廃棄物の処理許可に加え、鉛・カドミウム・ダイオキシン類を含む汚泥など、幅広い廃棄物の受入が可能です。これにより、古い塗膜くずを含む複合的な有害廃棄物にもワンストップで対応できる体制を整えています。さらに、グループで連携し、鉛のリサイクルも行っています。

エコシステム小坂の強み

1. 低濃度PCB廃棄物・PCBを含まない特別管理産業廃棄物のいずれも処理可能

当社は、低濃度PCB廃棄物と鉛含有などのPCBを含まない廃棄物の双方に対応できるため、建設現場等で発生する多様な廃棄物を一括で受け入れることができます。

2. 製錬原料としての鉛リサイクルを実現

高濃度の鉛含有塗膜くずは、一般的には処理が難しいとされていますが、当社はDOWAグループ内で製錬原料として活用できるルートを確保しています。処理工程で製錬原料としてリサイクルされ、廃棄物の削減と資源循環に貢献します。

3. 許可に基づく安全・確実な管理体制

処理にかかる許可や認証を取得し、安心・安全な処理を行っています。産業廃棄物処分業は、2016年に優良認定を取得しています。

  • 2002年 産業廃棄物処分業許可取得
  • 2003年 ISO14001認証取得
  • 2014年 低濃度PCB廃棄物無害化処理の大臣認定取得
  • 2016年 産業廃棄物処分業優良認定取得
  • 2025年 特別管理産業廃棄物処分業許可取得

また、DOWAグループは秋田県だけでなく、千葉県や岡山県でも塗膜くずの処理が可能です。鉛や低濃度PCBなどが含まれている塗膜くずでお困りの場合は、お見積りは無料ですのでお気軽にお問い合わせください。

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エコシステム小坂ホームページ

伊藤 この記事は
エコシステムジャパン株式会社 伊藤 が担当しました

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