モバイルバッテリー、ワイヤレスイヤホン、ハンディーファンなど、私たちの身近な製品にはリチウムイオン電池が使われています。
普通のアルカリ乾電池などと比べてリチウムイオン電池は電気を蓄えている量が多く、充電すれば何度でも使えるため便利な電池ですが、何度も繰り返し使っていると蓄えられる電気の量が減ってきたり、場合によっては膨らんできたりしていずれ交換(廃棄)時期が訪れます。
でも、いざ捨てるとなった場合、正しい捨て方をご存じでしょうか?
リチウムイオン電池の捨て方に関する案内は以外に少なく、ご存じない方もいらっしゃるのではないかと思います。
この記事ではリチウムイオン電池、またはそれを内蔵する機器を捨てる際はどのようにすればよいか、ステップを踏んで解説します。
1. リチウムイオン電池を捨てる際の手順
リチウムイオン電池を捨てる際は以下の各事項を確認してください。
- ① 捨てようとしているものがリチウムイオン電池、またはリチウムイオン電池を内蔵する製品か確認する
- 電池が使い切られていることを確認する
- 自治体ごとに指定されている捨て方を確認する
燃えるごみなどに混ぜて捨てるのは絶対にやめてください!
以下にそれぞれ詳細を解説します。
① 捨てようとしているものがリチウムイオン電池、またはリチウムイオン電池を内蔵する製品か確認する
まずは捨てようとしているものが、本当にリチウムイオン電池かどうかを確認しましょう。
リチウムイオン電池には図1のようなPSEマークやリサイクルマークが描かれていることが多く、これが判別の目安になります。
家電の中に内蔵されている電池は直接中身を確認することが難しいかもしれません。その場合は無理に分解したりはせず、その家電の取り扱い説明書を確認してみましょう。
「乾電池で無いものはだいたいリチウムイオン電池でしょ?」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は世の中には乾電池とほぼ同じ見た目のリチウムイオン電池も販売されており注意が必要です。
また、乾電池以外の充電式の電池にはニッケル水素電池もあり、これとも分けて捨てる必要があります。
② 電池が使い切られていることを確認する
次に、捨てようとするリチウムイオン電池に電気が残っていないか確認します。まだ電気が残っている場合は必ず使い切ってください。
でも、電池が膨らんでいたり、電池が内蔵されている製品そのものが壊れていたりして電気を使い切れない場合もあると思います。その場合は無理に使用したり、壊したり分解しようとしたりしないでください。そのまま③のステップに進んでください。
③ 自治体ごとに指定されている捨て方を確認する
まず、リチウムイオン電池を燃えるごみやプラスチックごみなどと一緒に捨てるのは絶対にやめてください。
それらのごみにリチウムイオン電池が混入した場合、ごみ収集車やごみ処理場で火災が発生することがあり、非常に大きな問題に発展してしまいます。
> 火災事故について | リチウムイオン電池総合対策ポータル本部 | 総務省消防庁
捨て方はお住まいの市町村ごとに異なるので、自治体ホームページなどを確認しましょう。「〇〇市 リチウムイオン電池 捨て方」等で検索すると、捨て方が書かれているページがヒットするかと思います。
また、メーカーや販売店で回収している場合もあります。お住いの近くで、「小型充電式電池リサイクルBOX」が設置されている場所が無いか探してみましょう。場所は下のリンクのページから検索できます。
> 一般社団法人JBRC 「協力店・協力自治体」検索
「小型充電式電池リサイクルBOX」は一般社団法人JBRCが設置しており、皆さんからの使用済みリチウムイオン電池の回収に取り組んでいます。(一部回収の対象外となるものがあります。)
2. なぜ他のごみに混ぜて捨ててはいけないのか?
捨て方で解説した通り、リチウムイオン電池は絶対に燃えるごみやプラスチックごみなどと一緒に捨ててはいけません。理由はそうやって捨てられたリチウムイオン電池が火災を引き起こすからで、全国で年間2万件以上の火災事故がリチウムイオン電池の廃棄時に発生しています。
リチウムイオン電池の廃棄が原因とされる火災事故の中にはごみ収集車が一台丸々燃えてしまったり、地域のごみ処理工場が火災で長い時間操業停止する例も発生しています。
例えば、ワイヤレスイヤホンなどはとても小さなものなので、「燃えるごみと混ぜて捨てても大丈夫だろう」と思う方もいるかもしれません。しかし、小さなものでも火災を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
3. 困った時は
総務省消防庁では、「リチウムイオン電池総合対策ポータル本部」を公開しています。
リチウムイオンバッテリーの特徴や火災事例、正しい使い方から廃棄方法まで分かりやすく掲載されています。(この記事もこちらのホームページを参考にしています)
> 総務省消防庁 リチウムイオン電池総合対策ポータル本部
4. DOWAエコシステムとリチウムイオン電池の処理とのかかわり
DOWAエコシステムは先に紹介した一般社団法人JBRCが集めたリチウムイオン電池の一部を受け入れ、処理しています。DOWAの処理は破砕などの物理破壊を伴わないため、火災が起こるリスクが非常に低く、リチウムイオン電池の安全な処理に寄与しています。
またDOWAでは処理と同時に、リチウムイオン電池からの金属資源の回収にも取り組んでいます。リチウムイオン電池にはニッケル、コバルト、リチウムなどが含まれており、そのような金属を回収しながら、より高度な回収を目指し技術開発を進めています。
> 使用済みリチウムイオンバッテリーからのニッケル・コバルト硫酸塩の回収プロセスを開発 | ニュース&トピックス | DOWAホールディングス
あらゆる資源が、あたりまえに循環する社会を目指し、新しい循環の環を探求し形成していきます。
※当社ではリチウムイオン電池の一般家庭からの直接の受け入れは行っておりません。ご家庭のリチウムイオン電池廃棄に関するご質問等はお住まいの自治体等にお問合せください。
この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室 峯川 が担当しました













