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DOWAエコジャーナル

2026.08.03 サーキュラーエコノミー 法律

再資源化事業等高度化法の「報告・公表制度」のポイント

リサイクル廃棄物処理

再資源化事業等高度化法に基づく再資源化状況の「報告・公表制度」は、2026年6月末に初回の報告期限を迎えました。本制度では、静脈産業における再資源化の状況が一定の形式で把握・公表されます。今回は本制度の制度概要、および報告に向けたポイントについて解説します。

■制度概要

本制度の対象となるのは、産業廃棄物の処分を「業」として行う事業者のうち、年間の処分量が1万トン以上、または廃プラスチック類の処分量が1,500トン以上の事業者です。これらの対象事業者(特定産業廃棄物処分業者)は、廃棄物の種類および処分方法ごとの処分量、ならびに再資源化を実施した数量について報告を行う必要があります。

(出典)報告・公表制度の手引き「表1 特定産業廃棄物処分業者の対象要件」(P.4)

特定産業廃棄物処分業者に該当するか否かについては、具体的な判定フローチャートが報告・公表制度の手引きに示されております。

(出典)報告・公表制度の手引き「図1 特定産業廃棄物処分業者の該当性判断フローチャート」(P.5)

報告は、廃棄物の種類(例:汚泥、廃プラスチック等)と処分方法(例:焼却、破砕等)の組み合わせごとに整理して行うことが求められており、廃棄物の種類や処分方法ごとの内訳が把握できる形で報告することが求められています。

本制度では、廃棄物の種類および処分方法ごとの処分量と、再資源化を実施した数量が法令上の義務項目として求められています。任意項目としては、再生材の種類や二次委託の状況、企業全体としての温室効果ガス排出量や熱回収量などの項目が設けられています。

(出典)報告・公表制度の手引き「図4 報告様式 別紙第1表」(P.20)

また、数値では表現しきれない処理内容や取り組みの補足を行うため、各廃棄物の種類や処理方法ごとの報告項目には自由記述欄が設けられており、企業全体としての報告欄には付記欄が設けられています。

提出された報告内容は原則として公表され、外部から閲覧可能な情報となります。ただし、事業者の権利や競争上の利益を害するおそれがある場合には、一部の情報について非公開とされることがあります。

(出典)報告・公表システムHP「再資源化の実施の状況の閲覧

■報告に向けた実務のポイント

報告は、環境省が指定する報告・公表システムを通じて行う方法のほか、電子メール又は郵送による書面での提出も認められています(手引き第3章参照)。

報告・公表システムを利用する場合には、ログインにあたり「さんぱいくん」のIDが必要となります。IDを保有している場合には、当該IDを用いて報告・公表システムにログインすることとなります。

IDを保有していない場合には、新たに利用申請を行います。申請手続については、案内ページのリンク「さんぱいくんIDをお持ちでない方はこちら」を参照ください。

制度への対応にあたっては、手引きおよびシステム利用マニュアルの内容を踏まえて準備を進める必要がありますが、あらかじめ確認しておくべきポイントを整理しておくことで、円滑に報告作業を進めることが可能となります。
手引きシステム利用マニュアルのリンク「報告・公表システム利用マニュアル」参照)

実務上は、各事業所ごとの廃棄物の処分実績を整理し、「廃棄物の種類」および「処分方法」ごとにあらかじめ整理しておくことで、システム入力を円滑に進めることが可能となります。

報告内容の整理にあたっては、各報告項目の考え方を理解しておくことが重要となります。中でも、「再生材」および「二次委託」は、再資源化の内容を適切に報告するうえで理解が必要となる項目です。

手引きでは、「再生材」について、処理工程において得られた再生材の数量を指すものとされており、外部に売却されたものが該当すると整理されています(手引きP.34・35 Q&A「2.再資源化を実施した数量について」参照)。一方で「二次委託」は、再生材として回収されない物量のうち、廃棄物として外部へ引き渡される数量を指すものとされており、売却した「再生材」とは区別して整理する必要があります(手引きP.11 「再生材の種類および二次委託の量」参照)。

(出典)報告・公表制度の手引き「報告に用いる数値の考え方を示す一例」(P.12)

数値として報告する項目は、処理した廃棄物の量、再生材の量、二次委託の量の3つです。

それ以外の報告項目としては、廃棄物の種類や再生材の種類、処分方法について、プルダウンから選択する形式となっています。また、処理内容の補足や再生材の内訳など、選択項目だけでは表現しきれない内容については、自由記述欄で補足説明することが想定されています。

加えて、企業全体としての取り組みを整理して記載できる「付記」欄も設けられており、各社の実態に応じた補足説明を行うことが可能となっています。
なお、本制度では、報告を行わなかった場合や虚偽の報告を行った場合には、罰則(20万円以下の過料)の対象となり得るとされています。

(出典)報告・公表制度の手引き「参考条文」(P.3)

■おわりに

再資源化の状況は、一定の形式で整理され、公表されることとなりました。各事業者の実績は、外部から把握可能な情報として示されていくこととなります。こうした中、企業の再資源化に関する取組の価値が相対的に高まっていくことも考えられます。

山本 この記事は
DOWAエコシステム 環境ソリューション室 山本 が担当しました

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